侵襲性歯周炎を治療した症例

歯周病症例

侵襲性歯周炎を治療した症例

歯がグラグラして、隙間が空いてきた事を心配され来院されました。

侵襲性歯周炎とは

侵襲性歯周炎とは、10〜30歳代で発症し、急速に進行してしまう歯周病です。罹患率は0.05〜0.1%とされており、非常に珍しい歯周病になります。若くして重度の歯周病に罹り、進行も早いため、治療が非常に難しく、多くの場合全ての歯を抜歯しなければならなくなってしまいます。そのため侵襲性歯周炎の方は、若くして総入れ歯になってしまう事も少なくありません。

臨床例

治療前

歯がグラグラしてきて、隙間が空いてきたと来院されました。重度の歯周病で前歯は前方に飛び出してしまい(フレアーアウト)、多くの歯から膿が出ている状態でした。レントゲンを撮ると、歯を支える骨が重度に吸収している状態で、歯の根っこの先端でかろうじて支えられている状態でした。レントゲン写真の赤線が現在の骨の高さ、青い線が健康な骨の高さとなります。

侵襲性歯周炎を発症する前と比較すると、発症後はかなり歯が飛び出してしまってるのが分かります。

歯周病治療(Full Mouth Disinfection)

歯周病治療は、先ずは徹底的に原因である歯周病菌の除去する事です。

Full Mouth Disinfectionと言われる重度歯周病の方に行われる抗菌薬を内服した状態で、一気に全体的なクリーニングを行い、歯周病菌を激減させる治療を行いました。

歯のグラグラが大きかったため、治療効果を高める為に、歯をワイヤーで一時的に固定しています。

歯周病治療(歯周外科)

FMDでも取りきれなかった歯周病菌を外科処置で徹底的に取り除きました。

外科的に歯茎を一部めくる事で、目で確認しながら歯周病菌を除去できるため、治療精度が格段に増します。

歯周病治療(前後の比較)

徹底的に歯周病菌の除去を行い、歯茎の炎症がだいぶ落ち着きました。

歯周病が進行すると数値が大きくなる歯周ポケットの値も、ほぼ正常値まで減少しました。

矯正治療後

侵襲性歯周炎で病的に動いてしまった歯を矯正で治療を行いました。

矯正治療を行うことで、審美的な回復にもなりますが、噛み合わせを良くすることで、今後の歯のトラブルを少なくすることができます。

治療前後の比較

若くして重度歯周病に罹ってしまい、大変ショックを受けられていました。前医では、全ての歯を抜歯しなければならないと言われたそうで、30代で総入れ歯も覚悟をされたそうです。長きに渡る治療期間と歯を残すための治療でお痛みが出たこともあったかと思いますが、最終的には、歯を1本も抜くことなく、全てご自身の歯で治療を終えることができて大変喜ばれていました。

 

侵襲性歯周炎は、若い方に発症する急速に進行する歯周病です。重度歯周病でもなるべく歯を残す治療をお勧め致します

年代・性別 30代女性
主訴 歯がグラグラする、歯の隙間が空いてきた
治療内容 歯周病治療(FMD)、矯正治療
費用 20万、86万(税抜き)
期間 2年
リスク・副作用 歯周病治療・矯正治療に耐えれない歯がある場合は、抜歯になる可能性もあります。術前にきちんとした審査診断が必要です。

重度の歯周病でお困りの方は、是非一度ご相談下さい

皆様に合った最適な治療をご提案いたします。

当院では初診時無料カウンセリングを行っております。

 

YASU DENTAL CLINIC

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監修者情報

松井 泰隆  YASU DENTAL CLINIC 院長

東京歯科大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で口腔外科を学び、その後審美歯科やインプラント治療を行う医療法人に勤務し分院長などを歴任。

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