インプラントと歯牙移植で治療した症例

インプラント症例

インプラントと歯牙移植で治療した症例

虫歯治療を希望されて来院されました。

歯牙移植とは

歯牙移植とは、親知らずや噛み合わせに関係のないご自身の歯を、抜歯になってしまった所に移植する方法です。本来、抜歯になった所を治療する方法は、①入れ歯②インプラント③ブリッジなどがありますが、そのどれも人工物のため、ご自身の組織とは異なります。歯牙移植は、再びご自身の歯で噛むことができる画期的な治療法です。

臨床例

治療前

左下の大きな虫歯を長期間放置されていたようです。前医で虫歯治療を何度かされたようですが、詰め物がすぐ取れたり、すぐに虫歯になったりが原因で、自然と歯医者さんから足が遠のいたようでした。

左下の大きな虫歯2本は、残念ながら虫歯が大きく保存ができませんでした。

患者さまとご相談の結果、ご自身の歯をなるべく残したい強いご希望があったので、1本は歯牙移植、1本はインプラントで治療で治療する事になりました。

 

歯牙移植

先ずは、下の大きな虫歯のあった2本を抜歯し、上の噛み合わせに関係のない親知らずを移植しました。移植後2週間程度で、根管治療(歯の内部にある神経の治療)を開始し、2ヶ月間の治癒待ちを行いました。

移植歯の手前には今後、インプラントが入るため、6ヶ月は骨の治癒を待つことになります。

インプラント

インプラントを入れる部分の骨の治癒を十分待ったのちに、インプラント埋入を行いました。インプラントの入る位置もミリ単位での調整が必要となり、数ミリズレてしまうだけでインプラントのトラブルの原因になってしまいます。

インプラントを入れた両隣の歯と均等な間隔を保ちながら、向かい合わせの上の歯の噛み合わせを考えながら、インプラントポジションを決めて行きます。

治療後

治療後は違和感もなく安定して噛むことができるとの事でした。最後方の歯を移植歯にすることで、インプラントには無い、天然の歯特有の歯根膜と言われる組織が存在します。この歯根膜は、歯にかかる力を緩和するクッションのような役割があります。この歯根膜を有する歯牙移植歯が最後方にあることで、インプラントに加わる過剰な力もコントロールすることができ、インプラントの長持ちにもつながります。

治療前後の比較

最終の被せ物にはセラミックを使っているため、見た目もよく天然の歯と何ら変わらない自然な仕上がりになりました。

当院では、患者さまに合ったオーダーメイドの治療を行っています。

年代・性別 30代男性
主訴 虫歯治療希望
治療内容 歯牙移植、インプラント
費用 10万、38万(税抜き)
期間 8ヶ月
リスク・副作用 きちんとした診査診断を行わないと、歯牙移植の失敗が起こることがあります。また移植した歯は根管治療が必ず必要になります。

歯がない事でお困りの方は、是非一度ご相談下さい

皆様に合った最適な治療をご提案いたします。

当院では初診時無料カウンセリングを行っております。

 

YASU DENTAL CLINIC

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監修者情報

松井 泰隆  YASU DENTAL CLINIC 院長

東京歯科大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で口腔外科を学び、その後審美歯科やインプラント治療を行う医療法人に勤務し分院長などを歴任。

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