『保険の入れ歯は安くて嬉しいけれど、デメリットはないの?』
『今使っている保険の入れ歯を使い続けていて良いのか心配になってきた…』
当院は基本的に自費治療の入れ歯を扱っていますが、保険の入れ歯を使用中に、このような疑問をお持ちになった患者様が来院されることがあります。保険の入れ歯はなんといっても患者様の費用負担が少ない点が大きなメリットで、多くの方が使用していますが、本当に保険の入れ歯を使用し続けて大丈夫なのでしょうか?
そこでこのページでは、保険の入れ歯のデメリットや欠点について、ご紹介します。
- 保険の部分入れ歯のデメリット
- 保険の総入れ歯のデメリット
- 自費の入れ歯を選ぶメリット
- 入れ歯以外の選択肢はある?
入れ歯は歯とお口の健康を守り、お食事や人との会話の楽しみを取り戻すことのできる、素晴らしい装置です。ですがご自身のお口にあった入れ歯でなければ、歯としての機能を十分に果たせなかったり、お口の健康を損なってしまう場合もあります。入れ歯に限らず、ご自身に適した治療装置を選ぶことが、心身ともに健康な生活を送るために重要です。
参考:歯を失ったときの4つの治療法|歯科医自身が歯を失ったらどうする?
当院では、保険の入れ歯に不安や不満をお持ちの患者様に、最適な治療をご提案致します。来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。
目次
入れ歯の種類|保険と自費・部分入れ歯と総入れ歯
入れ歯を含む多くの歯科治療は、保険適用の治療と自費治療に分けられます。このページでは、保険の入れ歯のデメリットや欠点について扱いますが、入れ歯には自費の入れ歯もあります。保険の入れ歯は使用できる素材に制限がありますが、自費の入れ歯は素材に制限がないため、患者様に適したさまざまな入れ歯が作成できます。
保険と自費以外にも、入れ歯にはもう一つの分類の仕方があります。それが、部分入れ歯と総入れ歯です。上下の顎のどちらかの歯を全て失った場合には総入れ歯、歯が一部残っている場合には部分入れ歯を使用します。
入れ歯には、以下のようなメリットがあります。
- 保険の入れ歯なら安価に製作できる
- 自費の入れ歯でもインプラントなどの治療より安価な場合が多い
- 外科手術をしなくて良い
- 手術がないため治療期間も短い
- 着脱できるためメンテナンスしやすい
さてここからは、保険の入れ歯のデメリットについて、総入れ歯と部分入れ歯をそれぞれ紹介します。
保険の”部分入れ歯”のデメリット
まずは保険の部分入れ歯についてご紹介します。
保険の部分入れ歯の主なデメリットは、以下の3点です。
- デメリット①:金具が見えてしまう
- デメリット②:健康な歯に負担がかかってしまう
- デメリット③:寿命が3年~5年と短い
以下で詳しく解説します。
デメリット①:金具が見えてしまう
保険の入れ歯は使用できる素材に制限があります。そのため保険の部分入れ歯には、必ず固定するための器具として、金属製のバネのような留め具(クラスプ)がついています。
保険の部分入れ歯のクラスプは、色合いとしても目立ちやすく、装着した状態で口を開けると外から見えてしまうことがあります。保険の入れ歯が目立ちやすい印象があるのはこのためです。
デメリット②:健康な歯に負担がかかってしまう
上記で説明した留め具のクラスプですが、クラスプは部分入れ歯の左右の歯に引っ掛けることで、部分入れ歯を支えて固定します。この際に支えとして使われた左右の歯は、部分入れ歯の人工歯にかかる負担の一部を受けることになります。
本来の噛み合わせに比べて強い力を加えられた固定源の歯は、斜めに傾いてしまったり、グラグラして最後には抜けてしまうこともあります。
自費の部分入れ歯であれば周囲の歯を固定源とせず、歯の健康を守れるものもありますが、保険の部分入れ歯は周囲の歯を必ず固定源にするため、健康な歯に負担がかかることは避けられません。
デメリット③:寿命が3年~5年と短い
保険の部分入れ歯で使用する素材は、歯科用のプラスチックです。歯科用プラスチックは樹脂でできており、吸水性があるため、変色・変質しやすくとても劣化しやすいという特徴があります。
患者様の中には入れ歯は一度作れば一生物と思っている方も多いですが、保険の部分入れ歯の寿命は3年〜5年ほどです。そのため定期的に作り替える必要がでてきます。
保険の”総入れ歯”のデメリット
続いて、保険の総入れ歯についてご紹介します。
保険の総入れ歯の主なデメリットは、以下の3点です。
- デメリット①:ズレたり外れたりしやすい
- デメリット②:入れ歯が分厚く異物感を感じやすい
- デメリット③:食事を思いっきり楽しめなくなる
以下で詳しく解説します。
デメリット①:ズレたり外れたりしやすい
保険の総入れ歯がお口の中で安定して固定されるのは、歯茎の粘膜と入れ歯の吸着力によるものです。吸着力を活用して固定しているため、入れ歯が歯茎の粘膜を覆っている箇所の形状が小さすぎたり大きすぎたりすると、安定しなくなります。
そのため、安定した入れ歯を作るためには、精度の高い型取りや細かな調整など、保険の入れ歯よりも多くの作業ステップが必要になります。しかし保険の入れ歯を作る際には、型取りの材料や、全ての作業工程が決められているので、どうしても制限が出てしまい、細やかに配慮された入れ歯はできません。このような理由で、保険の総入れ歯はズレたり外れたりしやすく、ストレスを感じる患者様も多いです。
デメリット②:入れ歯が分厚く異物感を感じやすい
保険の総入れ歯がしっかりと安定して機能を果たすためには、それ相応の大きさや分厚さが必要になります。保険の総入れ歯で使用される歯科用プラスチックは頑丈な素材ではないため、あまり薄く作ってしまうと破損する可能性が高くなります。
しかし入れ歯の厚みに異物感や不快感を感じる方は非常に多いと思います。人体には、口の奥へ異物が侵入すると吐き気を催す、嘔吐反射という機能が備わっています。一部の方は、入れ歯に対して嘔吐反射が働き、非常に強い違和感や不快感を感じてしまう場合がございます。
デメリット③:食事を思いっきり楽しめなくなる
先述した通り保険の総入れ歯には厚みがあります。どんな総入れ歯でも厚みはありますが、保険の総入れ歯は特に分厚く温度を感じづらいため、食事の暖かさや冷たさがわかりにくくなります。
また保険の総入れ歯はあくまでも粘膜との吸着力を利用して固定しているため、しっかりと噛めない場合も多く、保険の総入れ歯では食事を思い切り楽しむことができなくなってしまうのです。
自費の入れ歯は保険の入れ歯のデメリットをカバーできる
保険の入れ歯にはさまざまなデメリットがありますが、自費の入れ歯は基本的にはこれらのデメリットをカバーできるように作られています。
例えば自費の入れ歯は素材に制限がないため、劣化しにくく長く使える入れ歯を作ることができます。また薄くて頑丈な素材を使用することで、総入れ歯でも食事の温度を感じ、しっかりと噛めるような入れ歯を作ることも可能となります。
部分入れ歯の場合は、自費の入れ歯であればクラスプ(金属の目立つ留め具)を使わない入れ歯を作れるので、目立つことがなく周囲から入れ歯をしていると気付かれません。
保険と自費の部分入れ歯の比較
※横にスクロールしてご覧いただけます。
保険の部分入れ歯 | 自費の部分入れ歯 | |
見た目 | クラスプが目立ってしまう | クラスプのない自然な見た目の入れ歯を作れる |
周囲の歯への負担 | 周囲の歯を固定源とするので負担がかかる | 歯を固定源としない入れ歯を作れる |
入れ歯の寿命 | 3年〜5年ほど | 10年以上使える頑丈な入れ歯も作成可能 |
保険と自費の総入れ歯の比較
※横にスクロールしてご覧いただけます。
保険の総入れ歯 | 自費の総入れ歯 | |
安定性 | ズレたり外れたりしやすい | しっかりと固定できる |
異物感 | 入れ歯が分厚く異物感が強い | 薄く異物感の少ない入れ歯を作成可能 |
食事 | ・温度を感じにくい
・しっかり噛めない |
・温度を感じられる
・良く噛める |
自費の入れ歯にはさまざまな種類があるため、ご自身がより重視する点を叶えられる自費の入れ歯を選ぶことで、保険の入れ歯で感じていた不満を解消できるはずです。
自費の入れ歯ならインプラントオーバーデンチャーがおすすめ
ある程度多くの歯を失っている方には、当院ではインプラントオーバーデンチャーという自費治療の入れ歯をおすすめしています。
保険の総入れ歯が粘膜との吸着力で固定するのに対し、インプラントオーバーデンチャーはあごの骨に埋め込んだインプラントを固定源にします。これにより入れ歯がズレたり外れることがなく、食事もしっかりと噛めるようになります。
『それなら総インプラントにすれば良いのでは?』というご質問を良くいただきますが、例えば片顎全ての歯をインプラントにすると数百万円の費用がかかります。対してインプラントオーバーデンチャーは、最低1本のインプラントで入れ歯を固定するので、自費治療の中でも費用負担が少なくなります。
>>当院おすすめの自費の入れ歯、インプラントオーバーデンチャーについて
当院では保険の入れ歯でお困りの患者様のインプラントオーバーデンチャーによる治療を日々数多く行なっております。インプラントオーバーデンチャーにご興味をお持ちの方は、ぜひ一度当院の症例集をご覧ください。
まとめ:保険の入れ歯はデメリットもあるため要検討
このページでは、保険の入れ歯に不安や不満を抱えている方、多少の費用がかかってもしっかりした入れ歯の方が良いのではと感じている方に向けて、保険の入れ歯のデメリットについて解説しました。
保険の入れ歯は素材に制限があるため、さまざまなデメリットが付き纏います。入れ歯が劣化しやすかったり、クラスプが目立つ、周囲の歯に負担がかかる、ズレやすい、食事が楽しめないなど、患者様から多くのお言葉を頂きます。しかしその分、保険の入れ歯には『費用が安い』という大きなメリットもあります。
皆様が考えられているご予算もおありだと思いますが、費用が安いということは、大きなメリットだと思います。ただし、お食事をしっかり噛めて、違和感が少ないなど、より使い心地を重要視される方には、自費の入れ歯がお勧めです。
当院では現在の保険の入れ歯にご不満をお持ちの患者様に、インプラントオーバーデンチャーをおすすめしております。来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。