インプラント
オーバーデンチャーに
ついて
インプラント
オーバーデンチャーとは
入れ歯の不快症状を
全て解消できる治療法
総入れ歯または部分入れ歯に数本のインプラントを用いることで、入れ歯を固定し安定させる治療法です。入れ歯の欠点である、入れ歯が外れる動いてしまう、物がしっかり噛みきれない、歯茎が痛いなどの不快症状を全て解消してくれる画期的な治療法です。
部分入れ歯をご使用の方は、金属製の入れ歯のフック(クラスプ)をなくすことができ、見た目も改善できます。
インプラントオーバーデンチャーの特徴
数本のインプラントを用いることで、入れ歯なのに自分の歯のように何でも噛むことができるのが最大の特徴です。分厚いステーキでもサクっと噛み切れ、りんごの丸かじり、硬いお煎餅も入れ歯がズレる事なくしっかり噛むことができます。インプラントオーバーデンチャーで食べれないものはございません。
インプラントの本数は最低1本からなので、費用が抑えられ治療期間も短くて済むため患者様の負担が少ないのも特徴です。状態にもよりますが、今現在の使い慣れた入れ歯を使用し、インプラントオーバーデンチャーに変更することも可能です。
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- インプラントオーバーデンチャーの仕組み
- ロケーターアタッチメントと言われる維持機構がついたパーツを装着し、入れ歯を固定します。インプラント上部にはロケーターのオス構造を装着し、入れ歯内面には雌構造のキャップを装着します。この雄雌構造が力強く結合して入れ歯の固定に役立ちます。
まずは当院の症例をご覧ください
初診時口腔内写真
治療後口腔内写真
当院にお越しになられる前は、何十年と同じ歯医者さんに通院され歯が徐々にダメになるのを待っている状態だったようです。お食事を普通に噛んで食べることが出来ない期間が長かったことは、想像以上に大変だったと思います。今回当院でインプラントオーバーデンチャーの治療をされ、「何でも食べれます!本当に先生に治療してもらって良かった」と仰っていただけた事が、大変嬉しく、長い治療期間でしたが、良い結果を迎える事が出来て大変嬉しく思いました。
年代・性別 | 60代女性 |
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主訴 | 歯周病で歯がグラグラしている、部分入れ歯が合わない |
治療内容 | 大きな外科的な侵襲を避けるため、上下顎2本づつのインプラントのインプラントオーバーデンチャーで治療を行いました。 |
費用 | 精密金属床義歯1装置50万×2(上下顎),義歯用インプラント1本25万×4本,ロケーター6万×4個, |
期間 | 1.5年 |
リスク・副作用 | インプラントもご自身のブラッシングを行わないと歯周病になります。天然の歯同様ブラッシングを行い定期的なメンテナンスが重要です。この義歯はご自身で着脱でき、インプラント周囲の清掃が非常に簡単な為、メンテナンスしやすい工夫もされております。 |
インプラント
オーバーデンチャーは
こんな方におすすめ
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入れ歯はこんな物だと諦めてる方
(入れ歯がカタつく、外れる、噛みにくい、歯茎が痛い) - 入れ歯のせいで、好きなものを食べれない方
- 入れ歯でも人前で思いっきり笑えるようになりたい方
- 入れ歯を他人に気付かれたくない方
- 比較的若くして(40~50代)部分入れ歯になってしまった方
- 部分入れ歯を使用しているが、残りの歯が駄目にならないか心配の方
インプラントオーバーデンチャーのメリット
①入れ歯をしっかり固定できるので噛みやすい
インプラントオーバーデンチャーの大きなメリットに、上部構造の入れ歯がしっかりと固定できるので、ズレにくく噛みやすい点が挙げられます。
通常の入れ歯は歯茎の粘膜部分に吸着させることで固定します。この方法だと固定が弱く、食事やおしゃべりの際にズレたり外れてしまうことがあります。
インプラントオーバーデンチャーは固定源としてインプラントを使用することで、しっかりと入れ歯が安定し、たとえ分厚いステーキなどでもしっかりと噛み切ることができるようになります。
②上部構造(入れ歯)を取り外してケアできる
インプラントオーバーデンチャーのように、しっかりと上部構造を固定して食事がしやすい治療法としては、「オールオン4」「インプラント」なども挙げられます。
これらの治療法は、どちらも上部構造と固定源の取り外しができないようになっています。それに対してインプラントオーバーデンチャーは、上部構造の入れ歯だけを取り外すことができます。
入れ歯を外してしっかりとケアすることにより、汚れが溜まりにくく、「インプラント周囲炎」などの病気のリスクも下げることができます。また長い目で見た時に、もしご自身が介護を受けるようになった時でも、介護者の方が簡単にケアをする事ができます。オールオン4や総インプラントになると、通常の介護者ではケアは困難を極めるため、お口の中が不衛生になり、口臭や膿んだりする原因になってしまいます。
③人工歯根を埋め込む本数が少なく済む(治療費の総額を抑えられる)
インプラントオーバーデンチャーのメリットの一つに、人工歯根を埋め込む本数が少なく済む点が挙げられます。それぞれの治療で埋め込む人工歯根の本数は、概ね以下の通りとなります。
・インプラント:8本〜12本
・オールオン4:4本〜6本
・インプラントオーバーデンチャー:2本〜4本
埋め込む本数が少なくなるということは、費用面でのメリットが非常に大きいです。実はインプラントオーバーデンチャーを検討される患者様の多くが、最初はインプラントやオールオン4を検討されるそうです。ですがインプラントやオールオンフォーは人工歯根を埋め込む本数が多く、治療費用が高額になります。
その点、人工歯根を埋め込む本数が少ないインプラントオーバーデンチャーは費用負担も少なくなるため、多くの患者様にお喜びいただいております。
④上部構造(入れ歯)がズレないので発音がはっきりする
インプラントオーバーデンチャーは上部構造の入れ歯がズレにくいので、発音がはっきりとします。普段おしゃべりをする際に意識することはほとんどないと思いますが、実は発音にはお口の中のスペースが大変重要な役割をもっています。お口の中のスペースの形状が少し変わるだけで、発音には影響が出ます。
そのため入れ歯を入れてからしばらくは、発音が不明瞭になることがあります。ただし入れ歯を入れた状態のお口の状態に慣れることで、はっきりとした発音ができるようになります。ですが入れ歯がズレてしまうと、せっかく慣れてきたお口の中のスペースが変化するため、発音が不明瞭になってしまいます。
インプラントオーバーデンチャーは、お口の中で上部構造の入れ歯がズレることがないため、一度慣れれば発音に影響が出ることはありません。
⑤今の入れ歯をそのまま使えて修理も簡単
すでに入れ歯の方がインプラントオーバーデンチャーでの治療を行う場合、使い慣れた入れ歯をそのままインプラントオーバーデンチャーでもご使用いただくことも可能です。(ただし入れ歯の材質や形状によっては、ご使用になれない場合もございます。)
新たに上部構造の入れ歯を作成する必要がなく、簡単な作り替えの作業だけで引き続き現在の入れ歯を使っていただけるので、経済的です。
また上部構造に問題が起きた際は、オールオンフォーなどの治療法では上部構造の取り外しができないため、修理が難しくなります。それに対して、インプラントオーバーデンチャーは取り外しが可能なので、修理が簡単に行えます。
⑥骨が痩せてしまい入れ歯が合わなくなることがない(残存骨の吸収抑制)
一般的な総入れ歯を使用していると、顎の骨に噛み締める力が伝わらないため、徐々に顎の骨が痩せてしまいます。これを骨の吸収と言ったりします。顎の骨が吸収されてしまうと、徐々に入れ歯も安定しにくくなります。またお顔の顎周りにハリがなくなり、シワができやすくなります。
インプラントオーバーデンチャーの場合は、インプラントを通して顎の骨にしっかりと噛み締める力が伝わるので、骨の吸収を防ぐことができ、骨が痩せて入れ歯が合わなくなることがほとんどありません。
⑦入れ歯が薄く、小さくできるため違和感が少ない
通常の入れ歯は、面積を大きくとる事で入れ歯を安定させるので、どうしても大きな入れ歯になってしまいます。その点、インプラントオーバーデンチャーはインプラントで固定されている為、入れ歯の面積を大きくする必要がなく、必要最小限の大きさになります。また、インプラントオーバーデンチャーは、通常の入れ歯よりも強い力で噛む事ができる為、一般的には金属フレームを使用した強度のある入れ歯を作成します。金属は樹脂よりも薄くする事ができ、入れ歯の面積も小さくする事ができます。
インプラントオーバーデンチャーのデメリット
①外科手術が必ず必要になる
・インプラントオーバーデンチャー
・オールオン4
・インプラント
これらの治療法は全て、顎の骨に人工歯根(インプラントの土台となる装置)を埋め込むことで、上部構造を固定します。そのため必ず外科手術を伴います。
体への負担が大きいわけではないのですが、歯茎をメスで切開したり、顎の骨にホールを形成したりします。
こういった手術への不安感や抵抗感が強い方にとっては、デメリットとなり得るでしょう。
②入れ歯単体の治療と比べると治療期間が長い
インプラントオーバーデンチャーをはじめとする人工歯根を用いる治療は、入れ歯単体での治療と比較すると、治療期間が長くなってしまいます。
入れ歯単体の治療であれば、治療期間のほとんどは入れ歯の作成期間です。入れ歯を作成し、かみ合わせの調整などが完了すれば、治療も完了します。
対して人工歯根を用いる治療方法では、人工歯根を顎の骨に埋入し、それが定着するまでの治癒期間が必要になります。
③健康保険が適用されない
インプラントオーバーデンチャーのデメリットとして、健康保険が適用されない点が挙げられます。そのため基本的には自由診療での治療となり、保険治療と比べると治療費が高額になります。
インプラントオーバーデンチャーに限らず、人工歯根を利用する以下の治療法は、原則として健康保険が適用されません。
・インプラントオーバーデンチャー
・オールオン4
・インプラント
当ページで触れている治療の中で、健康保険の対象となるのは、人工歯根を固定源に利用しない「入れ歯」だけです。ただし保険診療で作成する入れ歯は強度が低かったり、審美性や噛みやすさに問題があったりもするため、メリット・デメリットを十分理解してから選択することが重要です。
④骨が足りないと治療できない場合がある
インプラントオーバーデンチャーをはじめとする人工歯根を用いた治療は、骨が足りないと受けられない場合があります。
人工歯根は顎の骨に埋め込んで骨と一体化させることで、上部構造に強い力が加わってもしっかりと安定します。骨の量が少なかったり脆くなっていると、人工歯根が定着しなかったり、強い力が加わった際にグラグラする、抜け落ちてしまうといった事態に陥ります。
そのため多くの医院では、顎の骨が足りない患者様には、人工歯根を用いる治療を断っています。(インプラントオーバーデンチャー、インプラント、オールオン4)
ただし当院では、『骨造成』と呼ばれる『顎の骨を再生させる治療法』を行えるため、顎の骨が足りない方でも人工歯根の埋入が可能です。またインプラントオーバーデンチャーは埋入するインプラントの本数が少ないため、骨が足りない患者様でも骨の厚みがある箇所を選んでインプラントを埋入することで、治療を行えるケースもございます。
⑤入れ歯そのものが嫌いな方には適さない
インプラントオーバーデンチャーは、従来の入れ歯とは全く異なる使用感を得られますが、上部構造が入れ歯であることには変わりありません。入れ歯自体そのものが苦手な患者様には適さない治療となります。 そのような場合には、無理にインプラントオーバーデンチャーでの治療を行うのではなく、オールオン4などの治療を検討いただくことも可能です。
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- インプラントオーバーデンチャーが
できない場合 - ごく稀ではございますが、高度に顎の骨が萎縮し、インプラントを入れる骨がほとんどない方です。
現在では技術の発展に伴い4mmの非常に短いインプラントも開発されており、インプラントが入る骨がない方はほとんどいないのが実情です。しかし、骨粗鬆症や癌治療に伴い骨の代謝を抑制するビスフォスフォネート製剤を使用されている方はインプラント治療ができません。
- インプラントオーバーデンチャーが
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- 注意すべき点
- インプラントオーバーデンチャーにすることにより、入れ歯が固定され安定するため、噛む力が増大します。そのため従来の保険で使用されているプラスチック製の入れ歯では割れてしまう可能性があります。できるだけインプラントオーバーデンチャー専用の金属フレームを組み込んだ強度のある入れ歯の使用をお勧めしております。
アバットメント
(ロケーターアタッチメント)について
当院ではより強固に入れ歯が固定され修理が容易なロケーターアタッチメントを使用しております。
インプラントオーバーデンチャーは、今までボールアタッチメント、バーアタッチメント、マグネットアタッチメントなどさまざまな維持機構が採用されてきましたが、どれも着脱を繰り返すことで維持機構の劣化に伴い、固定力が低下し入れ歯が緩くなってしまうのが問題点でした。
当院で採用するロケーターアタッチメントは維持機構部分が劣化しても簡単に新しいものに交換できるようになっております。数年に一回、入れ歯内面にあるロケーターアタッチメントの樹脂製のキャップを交換するだけで固定力が回復します。
またキャップの交換は、数秒で行うことができ非常に安価なのも特徴です。ボールアタッチメント、バーアタッチメント、マグネットアタッチメントは修理が大がかりな為、時間と回数を要し、金属製の部品交換のため費用がかかってしまいます。
メンテナンスについて
インプラントオーバーデンチャーのインプラント周りのブラッシングは非常に簡単に行なって頂けます。インプラント上部に付着するロケーターと言われるパーツは、直径4mm程度であり、このロケーター周りをブラッシングして頂くだけで問題ございません。
インプラントの本数にもよりますが、通常であれば2分もブラッシングして頂けたら十分汚れは落ちます。
通院ペースは、どの治療工程かにもよりますが、多くて週1回、インプラントの治癒待ちの期間などであれば1ヶ月に1回ぐらいのペースで問題ありません。
通院回数はそんなに多くかからないと思われます。
治療の流れ
当院では、安心して治療して頂けるよう最初に無料カウンセリングにお越し頂いております。
無料カウンセリングでは、必要最低限のレントゲン検査を行い、皆様に合った治療方法や、当院で治療されて快適な入れ歯生活を送られている患者様の症例などお見せしながら、90分程度の時間を設けてじっくりご相談させて頂いております。
具体的な治療の流れについては、以下のページに一例を掲載しておりますので是非ご覧ください。
治療後のトラブルと対策について
治療後の起こるトラブルとしては下記が考えられます。
01.インプラントを支えている骨が溶けて抜け落ちてしまう
(インプラント周囲炎)
インプラントを支えている骨が溶けてしまうトラブル(インプラント周囲炎)ですが、これは主にメンテナンス不足によるもので、インプラントも歯周病に罹ることによります。歯磨き不足だとインプラント周囲に汚れ(歯周病菌)が溜まり、歯周病菌から骨を溶かす毒素が放出されます。
そうすることで、インプラントを支えている骨が徐々に溶けてしまい、いつかはインプラントが抜け落ちてしまうことになります。
このようにならない予防策は、毎日の歯磨きしかありません。歯周病菌は食事をする度に、インプラント周囲に堆積していきます。インプラントオーバーデンチャーに使用されているパーツ(アタッチメント)は非常に歯磨きしやすいのが特徴です。直径4mmのパーツで形状も小さく歯周病菌が付着し難くいため、インプラントの歯周病(インプラント周囲炎)を予防でき、トラブルを回避できます。
02.入れ歯の破折
入れ歯の破折ですが、インプラントオーバーデンチャーは入れ歯をインプラントで固定するので、物をしっかり噛む事ができます。通常の総入れ歯であれば、天然の歯の30%程度しか噛む事ができませんが、インプラントオーバーデンチャーは天然歯と同等程度まで噛む事ができるため、噛む力が著しく増大します。
これにより、従来のプラスチック製の入れ歯では、入れ歯の割れるトラブルが頻発します。1ヶ月に1回入れ歯が割れてしまい、毎回修理を余儀なくされていた方もいらっしゃるようです。それでは、食事を思いっきり楽しむことはできません。当院では、入れ歯に特殊な金属フレームを組み込んで、入れ歯が割れないようにしています。
03.入れ歯を固定する
アタッチメントの劣化
入れ歯を固定するアタッチメントの劣化ですが、これが劣化してしまうと固定力がなくなり入れ歯が外れやすくなってしまいます。世の中に存在するものは、必ず使用すれば劣化や耐久性が落ちてしまうものです。そこで固定力が落ちたとしても、簡単に調整や修理ができるアタッチメントを採用することが重要です。
アタッチメントにはいくつか種類があり、ロケーターアタッチメント、ボールアタッチメント、バーアタッチメント、マグネットアタッチメントなどの多くの種類があります。後者3つは着脱を繰り返すことでアタッチメントが劣化し修理を必要とした時に、時間と回数がかかり、入れ歯の修理も大がかりになりがちです。
当院で採用するロケーターアタッチメントは維持機構部分が劣化しても簡単に新しいものに交換できるようになっております。数年に一回、入れ歯内面にあるロケーターアタッチメントの樹脂製のキャップを交換するだけで固定力が元の状態に回復します。またキャップの交換は、数秒で行うことができ非常に安価なのも特徴です。