高齢になってくると、多くの方が歯を失います。本来人間の歯は上下で28本ありますが、年齢を重ねるごとに以下のように歯の残存本数は減っていきます。
- 〜44歳:28本
- 45歳〜54歳:27本
- 55歳〜64歳:24本
- 65歳〜74歳:20本
- 75歳〜:15本
歯を失ってしまうというのは、ほとんどの方が直面する問題です。では高齢になって歯を失ってしまった際には、どうすれば良いのでしょうか。
このページでは歯を失った際の正しい対応や、入れ歯を入れずに放置すると何が起きるのか、といったことを解説します。まだ健康な歯がしっかりと残っている方から、今現在すでに歯を失っている方、入れ歯を入れているという方、どなたにとっても大切な内容です。
ぜひ最後まで目を通していただくようにお願いします。
当院では歯を失った方や、インプラントオーバーデンチャーをご検討されておられる方に、無料相談・無料カウンセリングを実施しております。来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。まずは一度、当院のインプラントオーバーデンチャー症例集をご覧ください。
目次
高齢者に入れ歯(義歯)はなぜ必要なのか?
歯を失った方、特に高齢の方は、そのまま放置せずに入れ歯を入れるような対応が必要です。
『数本の歯を失ったけれど、食事に大きな影響はないし大丈夫だろう』
『歯がほとんどなくなっているけれど柔らかいものなら食べられるし入れ歯は作らなくても良いかな』
このような考えで、特に入れ歯などの対応をせずに放置されている方には、入れ歯の重要性を理解していただき、早めの対応が必要となります。
8020推進財団の提唱する噛むことの8大効用
8020推進財団とは、日本歯科医師会が提唱し設立された公益財団法人です。80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという運動「8020(ハチマルニイマル)運動」を国民運動として発展させていくために活動されています。
8020推進財団の提唱する噛むことの8大効用によると、しっかりと噛むことには以下のメリットがあります。
肥満予防
よく噛んで食べると脳にある満腹中枢が働いて食べすぎを防げます。
味覚の発達
よく噛んで味わうことにより食べ物の味がよくわかります。
言葉の発音がはっきり
よく噛むことにより口の周りの筋肉を使うため、表情が豊かになります。口をしっかり開けて話すときれいな発音ができます。
脳の発達
よく噛む運動は、脳細胞の働きを活発にします。子供の知育を助け、高齢者は認知症の予防に役立ちます。
歯の病気を防ぐ
よく噛むと唾液がたくさん出て、口の中をきれいにします。この唾液の働きが、虫歯や歯周病を防ぎます。
癌(ガン)の予防
唾液中の酵素には発癌物質の発癌作用を消す働きがあります。
胃腸の働きを促進
よく噛むことで消化酵素がたくさん出て消化を助けます。
全身の体力向上と全力投球
力を入れて噛み締めたい時、歯を食いしばることで力がわきます。
このように噛むことにはさまざまなメリットがあり、しっかりと咀嚼をすることで心身ともに健康に過ごすことができます。歯が抜けた状態では、しっかりと咀嚼をすることができませんが、入れ歯を入れることで歯を失った方も、8020推進財団が提唱する噛むことの8大効用のメリットを受けることができるのです。
高齢者が入れ歯を使用しないとどうなるのか?
入れ歯を入れずに噛めない状態を続けることは、特に高齢者にとって非常にデメリットの大きな状態です。
例えば、歯を失った後に入れ歯を使用しないと、認知症の発症リスクが約1.9倍に高まると言われています。これは入れ歯を使用せず食事が噛めなくなることで、栄養に偏りが出てしまったり、咀嚼が減ることで脳の認知機能が低下するせいだと考えられています。
しっかりと入れ歯を入れて『噛める』状態にすることで、歯が全くない方だとしても、認知症の発症リスクが4割減少する可能性がある、という研究もあります。
高齢の方はもちろん、40代前後の入れ歯に抵抗がある方も含めて、入れ歯に慣れていただくことが重要です。近年は技術の進化に伴い、さまざまな入れ歯が登場しています。特に自費の入れ歯の進歩は凄まじく、見た目も機能もご自身の歯とほとんど同じレベルの入れ歯を作ることができます。
保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いは?
入れ歯は保険適用のものと自費のものと、2種類に大別することができます。自費の入れ歯は保険適用のものと比較して、当然高額になってしまいますが、その代わりにさまざまなメリットがあります。
以下で簡単に、それぞれのメリット・デメリットをご説明します。
保険の入れ歯
メリット
- 健康保険の対象になるため費用が安い
- 自費の入れ歯と比べて早く完成する
- 構造がシンプルなので修理も簡単に行える
デメリット
- 使用できる素材が限定される(レジン)
- 強度が低く壊れやすい
- 審美性が低く入れ歯だとわかりやすい
- 口に違和感があり慣れるまで時間がかかる
- 強い力で噛むことができない
自費の入れ歯
メリット
- さまざまな素材から自分に合ったものを選べる
- 強い力でしっかりと噛むことができる
- 審美性や機能性が高いものを作ることができる
- 頑丈で壊れにくい入れ歯が作れる
デメリット
- 費用が高い
- 作成に時間がかかる
- 使用する素材によっては修理が難しい場合もある
しっかり『噛む』ならインプラントオーバーデンチャーがおすすめ
年齢を重ねた方で入れ歯を使用することになっても、しっかりと『噛める』ようにしたい。このような希望をお持ちの患者様には、当院ではインプラントオーバーデンチャーをおすすめしております。
インプラントオーバーデンチャーとは、顎に2本程度のインプラントを埋め込み、インプラントを支えとして入れ歯を固定する治療法です。
一般的な入れ歯は歯茎の粘膜で噛む力を支えますが、インプラントオーバーデンチャーは骨に埋め込まれたインプラントで噛む力を支えます。そのためステーキを噛み切ったり、りんごの丸かじりをしたりと、通常入れ歯では食べるのが難しいものも歯が健康だった頃のように食べることができます。
実際に私の父にも、インプラント治療を行いました。
現在すでに入れ歯を使用している方にもおすすめできる治療法
現在すでに入れ歯を使用している方でも、インプラントオーバーデンチャーに切り替えることで、さまざまな利点があります。
例えばインプラントオーバーデンチャーであれば、一般的な入れ歯で起きうる以下のようなトラブルに対応できます。
- 硬い食べ物などが食べにくい
- 喋る時に入れ歯がズレて話しにくい
- 口の中に常に違和感を感じる
- 歯茎に痛みを感じる
一般的な入れ歯のトラブルの多くは、入れ歯が安定せずズレたり、粘膜に負荷がかかるせいで起こります。対してインプラントオーバーデンチャーの最大の特徴は、インプラントを固定源とすることで、入れ歯がお口の中でしっかりと固定されることです。これにより入れ歯におけるトラブルの多くが解決されます。
当院では多くのインプラントオーバーデンチャーの治療を行ってきましたが、患者様が何よりも喜んでくださるのが、しっかりと『噛める』という点です。特に歯を全て失ってしまって総入れ歯になってしまった方など、これまで食事をしっかり噛むことを諦めていた方からは、治療後に嬉しいお声をいただくことが多いです。
ご高齢の方もまだ若い40代、50代の方も、幅広い年齢層の方におすすめできるのが、インプラントオーバーデンチャーです。
まとめ:『噛める』入れ歯は元気で健康な生活の必需品
このページでは、高齢の方が入れ歯を使用しないとどうなるのか、入れ歯の重要性についてご説明しました。
結論として、高齢の方に限らず歯を失った状態を放っておくと、さまざまなデメリットがあります。しっかりと噛みしめられる、咀嚼できるということは、心身の健康のために非常に重要です。
現在では入れ歯もさまざまな進歩を遂げており、特に自費の入れ歯であれば審美性や機能性などこだわって制作することができます。
またインプラントオーバーデンチャーという、顎の骨に埋めたインプラントを固定源に入れ歯を支える方法なら、ステーキやりんごの丸かじりといった、これまでの入れ歯では考えられなかった食べ物も不自由することなく食べていただけます。
当院では歯を失った方や、インプラントオーバーデンチャーをご検討されておられる方に、無料相談・無料カウンセリングを実施しております。来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。