『奥歯を失ってしまったのですが、入れ歯を入れるべきなのでしょうか?』
『奥歯の入れ歯を選ぶときにはどんな入れ歯を選べば良いですか?』
『今の入れ歯は奥歯があまりしっかり噛めなくて食事が楽しめない…』
年齢を重ねるとともにほとんどの方が少しずつ歯を失っていきます。一般的に歯は奥歯から順に失われていく傾向があり、このページをご覧の方の中にも奥歯を失ってしまった方が多いのかと思います。
奥歯を失ってしまった場合でも、片側の奥歯が残っていたり、前歯で十分に噛めているように感じていたりすると、入れ歯は必要ないのではないか?と感じる方もおられるのではないでしょうか。またすでに奥歯の入れ歯を使用されている方も、奥歯の入れ歯の必要性に疑問を持っていたり、入れ歯に違和感を持っている場合もあるでしょう。
そこでこのページでは、大阪(天王寺)でインプラントオーバーデンチャーをはじめとする入れ歯治療を行っている当院が、奥歯の入れ歯が重要な理由と、奥歯を補うのにぴったりの入れ歯についてご説明いたします。
当院では、来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。
目次
奥歯の役割とは?失った奥歯を入れ歯で補うべき理由
今すでに奥歯を失っている方で、日常生活に大きな不便を感じていない場合、『入れ歯を入れる必要はないのでは?』『このままでも十分生活できる』と思われるかもしれません。しかし奥歯にはさまざまな役割があり、今現在まだ不便に感じていなくとも、奥歯がない期間が長く続くにつれてさまざまなデメリットに直面することになります。
- ①歯列全体を支える役割
- ②食べ物を細かく砕く役割
- ③噛み合わせを安定させる役割
- ④歯を食いしばることで体に力を入れる役割
以下で奥歯が持つ役割について、簡単にご説明いたします。
①歯列全体を支える役割
食べ物を噛む際、体重とほぼ同程度の力が歯列にかかり、その負荷の大部分を奥歯が受けています。奥歯を1本失うと、噛む力が約40%低下すると言われており、それだけ奥歯に多くの力がかかっていることがわかります。
奥歯を失うと他の歯に負荷が分散されます。本来奥歯が負担してくれたはずの力が前歯にかかるようになることで、前歯も徐々に悪くなってしまうようなケースが見受けられます。
奥歯を1本失ったことがきっかけで、徐々に周囲の歯が悪くなり、最終的に歯列全体がボロボロになってしまうのを防ぐためには、入れ歯などで奥歯を補うことが重要になります。
②食べ物を細かく砕く役割
奥歯は食べ物を細かく砕く役割を持っています。前歯が食べ物を噛み切って咀嚼しやすい大きさにし、奥歯はそれをさらに細かく砕くことで、食べ物を飲み込みやすく消化しやすい状態にします。
奥歯を失うと食べ物をうまく噛めずに食事が楽しめなくなったり、しっかりと咀嚼できていない食べ物をそのまま飲み込んでしまうと、消化器官に負担をかけることになってしまいます。
③噛み合わせを安定させる役割
奥歯の中でも奥から2番目にある大臼歯(第一大臼歯)は、乳歯からの生えかわりの際に一番初めに生えてくる永久歯です。6歳くらいで生えてくることから、6歳臼歯とも呼ばれます。
最初に生えてくる6歳臼歯が基準となって、周囲の歯の噛み合わせが決まっていきます。そのため奥歯を失うと歯並びが崩れてしまい、かみ合わせが悪くなってしまいます。さらに咬筋と呼ばれるお口周りの筋肉が、奥歯を失った側と奥歯が残っている側でバランスが崩れてしまい、お顔の輪郭などに左右差が生じてしまいます。
④歯を食いしばることで体に力を入れる役割
重いものを持ち上げる際など、体に力を入れるときには、自然と皆様は歯を食いしばっています。歯を食いしばる際には、体重と同じくらいの重さの力が大臼歯にかかっていると言われており、しっかりと歯を食いしばることで体のバランスをとっています。
また実は重いものを持ち上げるような時だけでなく、例えば立ち上がる時など日常の些細な動作でも歯を食いしばることで力を入れて体のバランスを保っています。奥歯を失っている方、特に片側の奥歯だけを失っている方は、食いしばる力の左右のバランスが取れず、日常の動作でもバランスが取りにくくなっていると考えられます。
奥歯に使用される入れ歯について
奥歯を1本〜数本失われた際には、一般的に部分入れ歯を使用して治療が行われます。部分入れ歯とは、一部分の歯を失っている場合に、歯を失った箇所を部分的に補うための入れ歯です。歯を全て失っている場合には総入れ歯を使用します。
部分入れ歯と総入れ歯は、実は入れ歯の固定方法などの違いがあり、それぞれ分けて説明する必要がありますが、このページでは奥歯を失った場合の入れ歯についてという内容ですので、部分入れ歯についてご説明させていただきます。
奥歯を失った際に使用される入れ歯は、主に以下の4つです。
- 保険適応の部分入れ歯
- 金属床義歯
- ノンクラスプデンチャー
- コーヌスクローネデンチャー(ドイツ式入れ歯)
以下でそれぞれの入れ歯についてご説明いたします。
保険適応の部分入れ歯
奥歯を部分入れ歯で補う際に、最も一般的な選択肢となるのが保険診療で作成される部分入れ歯です。
保険診療で作成する部分入れ歯は、保険が適用されるため費用が安価で作成にかかる時間も短いという利点がありますが、保険の範囲内でしか治療を行えないため、デメリットも多いという特徴があります。
保険適応の部分入れ歯のメリットは、主に以下の点が挙げられます。
- 最低限の機能を回復できる
- 費用負担が少ない
- 短期間で治療を行える
このようなメリットがある反面で、自費診療で作る入れ歯と比較した際には、以下のようなデメリットがあります。
- 審美性が低い(見た目に目立つことがある)
- しっかりと噛めない可能性がある
- お口の中で動いたり外れたりして使い心地が悪い
- クラスプをかける鉤歯に力がかかる
保険適応の部分入れ歯は最も一般的な選択肢で、費用面など患者様にとって選びやすい治療方法です。入れ歯の多少の違和感は許容できるという方や、最低限の機能で良いので安くて早い治療を求めているという方におすすめです。
より良い入れ歯でしっかりと食事を取りたい、周囲の歯の健康も守りたい、といったご希望がある場合は、以下でご紹介する自費診療の入れ歯などを検討されることをおすすめします。
金属床義歯
金属床義歯は自費診療で作成される部分入れ歯で、保険適応の入れ歯ではレジンというプラスチックを使用して作成する床(しょう)と呼ばれる箇所を、代わりに金属を使用して作成する部分入れ歯になります。
金属を使用すると聞くと、大きくて分厚い入れ歯を想像されるかもしれませんが、金属床義歯は薄くて違和感が少ないことが特徴です。保険の部分入れ歯に使用されるレジンは耐久性が低いため、床の部分を分厚く作成する必要がありますが、金属床義歯は頑丈な金属を使用しているため、床の部分を薄く作成することができ、違和感が少ない事が利点です。
また頑丈な金属を使用しているため、入れ歯のたわみが少なく、クラスプをかける歯への負担も少なくなります。
金属床義歯の主な特徴・メリットを以下に簡単にまとめます。
- 丈夫で壊れにくい
- 薄く軽く作ることが出来るため、違和感が少ない
- レジンと比べて金属は熱伝導性に優れ、食べ物の温度を感じやすい
- 汚れや臭いが付着しにくく、清潔に使用できる
- レジンと比べて金属の方が細かく形状の調整を行えるため、お口にピッタリ合う部分入れ歯を作成できる
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、その名の通りクラスプを使用していない部分入れ歯です。一般的な部分入れ歯は、入れ歯を固定するためにクラスプと呼ばれる金属でできた金具を、周囲の歯に引っ掛けます。特に保険診療の部分入れ歯は、クラスプが目立ちやすく、人前でお口を開けた際などに入れ歯をしているとわかりやすい見た目になってしまいます。
対してノンクラスプデンチャーはクラスプを使用せず、代わりの固定源として床の範囲を広げて、床で歯茎と歯を覆うことによって固定します。床は歯茎と似た色と見た目をしているため、周りから見て目立つことがありません。
クラスプを使用しないメリットは目立ちにくさだけではなく、金属を使用しないため金属アレルギーの心配がない点、クラスプによる歯の締め付け感がない点などがメリットとして挙げられます。
コーヌスクローネデンチャー(ドイツ式入れ歯)
コーヌスクローネデンチャーはドイツ式入れ歯の一種で、現在日本でも再注目されている入れ歯です。50年以上の歴史のある入れ歯で、現在もドイツを中心としたヨーロッパを中心に盛んに活用されています。
コーヌスクローネデンチャーには、『入れ歯の固定にクラスプを使わない』『残っている歯を活かすことができる』という二つの特徴があります。
保険診療の入れ歯は、残存歯にクラスプを引っ掛けることで固定しますが、コーヌスクローネデンチャーはクラスプを使用しません。歯を失った箇所の近くの残存歯に内冠を被せ(写真:銀色の箇所)コーヌスクローネデンチャーの外冠を嵌め込むことで、部分入れ歯を固定して安定させます。
クラスプを使用する入れ歯は、残存歯に横方向の力が加わり、残存歯を痛めてしまう原因になるのに対して、コーヌスクローネデンチャーは、固定に使っている残存歯に対して垂直方向から力がかかるため、歯への損耗が少なくなり、より長くご自身の歯を残すことができるようになります。
このように、残った歯をうまく活用することで、コーヌスクローネデンチャーはしっかりと固定され、また外見上もクラスプがないため目立つことなく違和感のない見た目を実現します。
>>ドイツ式入れ歯(コーヌスクローネデンチャー)についてさらに詳しく
より良い部分入れ歯をお求めならインプラントオーバーデンチャーがおすすめです
当院では奥歯の欠損を補うために部分入れ歯を検討されている患者様で、より良い部分入れ歯をお求めの方には、インプラントオーバーデンチャーをお勧めしております。
インプラントオーバーデンチャーとは、片顎1本〜4本ほどのインプラントを固定源とし、着脱可能な入れ歯を装着する治療法です。奥歯を連続して2本〜3本ほど欠損しているようなケースであれば、1本〜2本のインプラントで入れ歯を支える事が出来ます。
インプラントを固定源にするため、保険診療の部分入れ歯はもちろんのこと、ここまででご紹介した自費診療の部分入れ歯とも全く異なり、口の中でズレたり外れる恐れがなく、食事の際にも天然歯の頃とほとんど変わらないと感じるほど自然に楽しめます。
特に奥歯の部分入れ歯を選ぶ際には、奥歯の役割である『しっかりと噛めて強い負荷にも耐えられる』部分入れ歯であることが大切です。その点でインプラントオーバーデンチャーは、最良の選択肢となり得る治療だと考えています。
- 硬い食べ物などが食べにくい
- 喋る時に入れ歯がズレて話しにくい
- 口の中に常に違和感を感じる
- 歯茎に痛みを感じる
現在すでに部分入れ歯を使用している方でも、インプラントオーバーデンチャーに切り替えることで、上記のような問題を解決することができます。また現在使用されている部分入れ歯の種類によっては、部分入れ歯をインプラントオーバーデンチャーに流用できるケースもあり、その場合は費用のご負担も抑えることが可能です。
当院ではこれまで多くのインプラントオーバーデンチャーの治療を行ってきましたが、患者様が何よりも喜んでくださるのが、しっかりと『噛める』という点です。特に歯を全て失ってしまって総入れ歯になってしまった方など、これまで食事をしっかり噛むことを諦めていた方からは、治療後に嬉しいお声を多数頂いております。
まとめ:奥歯の部分入れ歯にはインプラントオーバーデンチャーがおすすめ
このページでは、奥歯の入れ歯が重要な理由と、一般的に奥歯に使用されることの多い入れ歯について、さらに当院が奥歯の部分入れ歯の際に最も優れた選択肢であると考えているインプラントオーバーデンチャーについてご説明しました。
奥歯は噛み合わせの強い負荷がかかるため、歯を失いやすい傾向があります。部分入れ歯を作る際にも、奥歯の強い噛み合わせに耐えられる頑丈で安定した入れ歯である必要があります。
その点において、保険適応にはなりませんが自費診療の金属床義歯やコーヌスクローネデンチャーは強度もあり安定してお食事を噛んで頂くことが出来ます。またさらに強固に部分入れ歯を安定させたい患者様には、インプラントオーバーデンチャーというインプラントを固定源とした特別な部分入れ歯をご案内しております。
インプラントと聞くとご不安かもしれませんが、当院では京都大学医学部附属病院のインプラント専門外来で勤務し、日本口腔インプラント学会でインプラントについて専門的に学んできた院長が、インプラントオーバーデンチャーの治療を行うため、安心して治療を受けていただけます。
ご自身にどのような入れ歯が合うのかわからない、入れ歯やインプラントの専門家の意見を聞いて治療を決めたいという場合は、当院の無料相談・無料カウンセリングをぜひご活用ください。
来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。