入れ歯治療はご高齢の方がするものというイメージは根強いですが、現代の日本では若くして総入れ歯が必要になる方も少なくありません。40代以下の世代の方で総入れ歯や部分入れ歯の治療を行なっている方は約60万人ほどおられると考えられており、若い世代で総入れ歯治療が必要なほど歯を失ってしまう方は意外にもたくさんおられます。
このページをご覧の方には、現在まだお若いのにたくさんの歯を失ってしまい総入れ歯での治療が必要になる方や、現在のお口の状態があまり良いものではなく、このままでは若いうちから総入れ歯での治療が必要になるのではないかと心配になられてる方が多いかと思います。
そこでこのページでは、若くして総入れ歯が必要になるほど歯を失ってしまう原因と、実際に総入れ歯が必要なほど歯を失ってしまった際に、どのような治療の選択肢があるのかについて解説します。まだ健康な歯がしっかりと残っている方から、今現在すでに歯を失っている方、すでに総入れ歯を使われている方など、どなたにとっても大切な内容です。
当院では若くして歯を失ってしまった方や、現在ご使用の入れ歯にご不満をお持ちの方に、無料相談・無料カウンセリングを実施しております。特に若くして総入れ歯になってしまった方には、審美性や機能性(噛み心地や外れにくさなど)に優れたインプラントオーバーデンチャーと呼ばれる入れ歯をお勧めしております。以下から当院のインプラントオーバーデンチャーの症例をご覧いただけますので、ご興味ございましたらぜひご覧ください。
目次
若い方の総入れ歯は恥ずかしいことではありません
総入れ歯と聞くと、どうしてもご高齢の方を思い浮かべてしまい、若くして総入れ歯が必要になるなんて恥ずかしいと感じてしまう方も多いかと思います。ですが40代以下のまだお若い方でも総入れ歯が必要になる方は決して少なくありません。
また現代の入れ歯治療技術は非常に進歩しており、きちんと患者様に合わせた目立ちにくい入れ歯を設計すれば、周りの方から入れ歯であることを気付かれることも滅多にありません。
歯を失うと顎の骨が減少し、それに伴って歯茎のボリュームも不足します。すると口元の立体感が失われて、唇を噛んだときのような、口元が引っ込んだ見た目になってしまいます。入れ歯を外したご高齢の方の口元を思い出してもらうと、イメージがつきやすいのではないでしょうか。たとえまだ若い方であっても入れ歯をしなければ、このような口元の引っ込みが生じます。そのため総入れ歯は恥ずかしいと感じている方も、容姿を気にかけるのであれば、目立ちにくい精密な総入れ歯を装着することが理想的です。
若くして総入れ歯が必要なほど歯を失う原因
若くして総入れ歯が必要なほどたくさんの歯を失うのには、どのような原因があるのでしょうか。
一般的にご高齢の方が歯を失う理由は、その大部分が歯周病によるものです。歯周病を発症すると歯肉が炎症を起こし、症状が進行すると土台となる顎の骨が溶け始め、歯がグラグラとし始め、最終的には歯を失ってしまいます。日本人が歯を失う原因の最たるものが歯周病であると言われています。
しかし20代〜40代の方が歯周病で歯を失うことはあまり多くありません。もちろん全くない訳ではありませんが、お若い方は歯周病以外の理由で歯を失うケースの方が多くなります。
総入れ歯が必要なほど多くの歯を失ってしまう原因としては、以下が挙げられます。
- 虫歯
- 外傷
- 歯周病
- 酸蝕症(さんしょくしょう)
- 歯科恐怖症
以下でより詳しくご説明いたします。
虫歯
虫歯は、若くして歯を失う原因の中でも特に大きな割合を占めています。虫歯は早期に治療を行えば歯を失う原因にまでならずに治るケースがほとんどですが、進行してしまった虫歯は歯を失う原因になり得ます。
虫歯は歯髄(神経と血管から成る組織)に達するまで痛みを感じることが少なく、患者様ご自身が気付きにくいという特徴があります。痛みを生じるようになり治療を始めた時には、すでに歯の保存が難しい状態になっていることも珍しくありません。
外傷
一度に多くの歯を失ってしまう原因として多いのが、外傷によるものです。交通事故に巻き込まれてしまうケースや、転倒で口をぶつけてしまったケース、若い方の場合はスポーツによる負傷で歯を失ってしまうケースも多くなります。
軽度の破折であればセラミック治療などの補綴治療や、歯を数本だけ失ったようなケースであればインプラント治療などが適応となりますが、歯の大部分を損傷してしまったようなケースでは総入れ歯に近いような大きな入れ歯が必要になります。
歯周病
歯周病は日本人が歯を失う原因として最も割合の多い疾患です。日本人の約8割が歯周病や歯周病の予備軍であると言われており、20代でも20%〜30%の方が歯周病に罹患していると考えられています。
20代〜30代の方が歯周病で歯を失うケースは多くはありませんが、40代、50代と年齢を重ねるごとに歯周病で歯を失うケースが増加します。また若いからといって歯周病で歯を失う可能性がない訳では無く、歯磨きをしっかりと行えていない、食生活に問題があるなど、さまざまな原因で重度の歯周病を発症し歯を失ってしまいます。
酸蝕症(さんしょくしょう)
酸蝕症(さんしょくしょう)とは、歯の表面のエナメル質が酸によって徐々に溶けてしまう症状です。酸蝕症の原因としては柑橘類や炭酸飲料の過剰摂取が挙げられます。
また若い方に増えているのが、嘔吐時の胃酸による酸蝕症です。お酒を飲む仕事で頻繁に嘔吐されるような方や、嘔吐を伴う過度なダイエットをしている方が、知らず知らずのうちに酸蝕症によって歯がボロボロになってしまっているケースが増えています。酸蝕症によって直接的に歯を失うことは多くありませんが、エナメル質が溶けてしまうと歯が脆くなり、破折や虫歯によって歯を失うことに繋がります。
歯科恐怖症
歯科恐怖症は、子供時代に受けた歯科治療などがトラウマとなり、歯科医院に強い拒否反応を示してしまう症状です。歯科恐怖症は人によっては歯科医院で治療を受けようとするだけで嘔吐や意識障害を引き起こすこともあるようです。歯科医院で具体的な治療を行うことが難しくなり、虫歯や歯周病を改善できずに歯を失ってしまうことに繋がります。
総入れ歯の種類について
さまざまな原因で若くして入れ歯が必要になるケースがございますが、総入れ歯に抵抗を感じる方もおられるかと思います。特にやはり、総入れ歯を使っていることが周囲に気付かれてしまったらどうしよう、といったご不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
周囲に気付かれにくく、なるべく違和感の少ない入れ歯を使用したい場合には、入れ歯の種類をしっかりと選ぶことが大切です。総入れ歯には保険診療の一般的な入れ歯と、自費診療の精密な入れ歯があり、金属で強化したものや、審美性が高いもの・吸着力が高いものなど、様々な種類のものがあります。
保険診療の入れ歯
メリット
- 保険診療の対象になるため費用が安い
- 自費の入れ歯と比べて早く完成する
- 構造がシンプルなので修理も簡単に行える
デメリット
- 使用できる素材が限定される(レジン)
- 強度が低く壊れやすい
- 審美性が低く入れ歯だとわかりやすい
- 口に違和感があり慣れるまで時間がかかる
- 強い力で噛むことができない
自費診療の入れ歯
メリット
- さまざまな素材から自分に合ったものを選べる
- 強い力でしっかりと噛むことができる
- 審美性や機能性が高いものを作ることができる
- 頑丈で壊れにくい入れ歯が作れる
デメリット
- 費用が高い
- 作成に時間がかかる
- 使用する素材によっては修理が難しい場合もある
総入れ歯以外の選択肢
若くして総入れ歯にするのはやはり抵抗があるという場合は、インプラントでの治療も選択肢に含めることができます。すでに総入れ歯を使用している方であっても、インプラントでの治療を行うことは可能です。
ただしインプラントを埋入するためには、十分な骨の量、厚み、高さが必要になるため、顎の骨の状態によって治療が難しくなる場合もございます。また歯を失った原因が歯周病であるという方や、歯を失ってから長い期間が経過している方の場合、骨が減少していることが多く、やはりインプラントの埋入が難しくなるため、骨造成とよばれる骨を増やす治療を行う必要があります。
総入れ歯からインプラントへのやりかえを行う場合、主に以下の3つの治療が選択肢に挙がります。
- 総インプラント
- オールオン4・オールオン6
- インプラントオーバーデンチャー
それぞれの治療について以下でご紹介いたします。
総インプラント
インプラントを用いた治療の最大の特徴は、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋入することで、天然の歯とほとんど同じ咬合機能を再現できる点です。
総インプラント治療では、片顎12本の歯をインプラントで治療します。ただしインプラントを12本埋め込むということでは無く、インプラント2本で人工歯3本を支えるようなインプラントブリッジを交えながら、8本程度のインプラントで片顎12本の人工歯による噛み合わせを再現します。
インプラント治療の費用はインプラントの埋入本数に応じて金額が増えるため、8本程度のインプラントを埋入する総インプラント治療は費用が高額になりやすいというデメリットがあります。
オールオン4・オールオン6
オールオン4は、4本のインプラントを土台とし、片顎全ての歯を人工歯にする治療法です。基本的には12本ほどの連結した人工歯を、4本のインプラントを土台に装着します。同様にオールオン6は6本のインプラントを土台とする方法です。
総インプラント治療では8本前後のインプラントを使用するのに対して、オールオン4・オールオン6の治療はインプラントを埋入する本数が少ないため、費用負担を減らすことができます。
またインプラントの埋入本数が少ないため、骨が足りない箇所は避けて、骨が厚く密度のある箇所を選んで埋入を行えます。そのため歯周病が原因で歯を失った方や、歯を失ってから期間が経過しており骨が吸収してしまっている方でも、骨造成を必要とせずに治療を行える可能性があります。
インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーは、片顎1本〜4本ほどのインプラントを固定源とし、着脱可能な入れ歯を装着する治療法です。インプラントを固定源にするため、一般的な入れ歯とは全く異なり、口の中で入れ歯がズレたり外れる恐れがなく、食事もごく普通に楽しめます。
インプラントオーバーデンチャーは、埋入するインプラントの本数が2本ほどなので、骨が足りない箇所は避けて、骨が厚く密度のある箇所を選んでインプラントの埋入を行えます。
埋入するインプラントの本数が非常に少なく、元々お持ちの入れ歯を使える場合もあるため、患者様の費用負担がかなり少なくなります。またオールオン4や総インプラントと異なり、インプラントオーバーデンチャーは着脱できる入れ歯を使用するので、お手入れがしやすいといったメリットもあります。
現在すでに入れ歯を使用している方でも、インプラントオーバーデンチャーに切り替えることで、入れ歯で起きうる以下のようなトラブルに対応できます。
- 硬い食べ物などが食べにくい
- 喋る時に入れ歯がズレて話しにくい
- 口の中に常に違和感を感じる
- 歯茎に痛みを感じる
一般的な入れ歯のトラブルの多くは、入れ歯が安定せずズレたり、粘膜に負荷がかかるせいで起こります。対してインプラントオーバーデンチャーの最大の特徴は、インプラントを固定源とすることで、入れ歯がお口の中でしっかりと固定されることです。これにより入れ歯におけるトラブルの多くが解決されます。
当院では多くのインプラントオーバーデンチャーの治療を行ってきましたが、患者様が何よりも喜んでくださるのが、しっかりと『噛める』という点です。特に歯を全て失ってしまって総入れ歯になってしまった方など、これまで食事をしっかり噛むことを諦めていた方からは、治療後に嬉しいお声をいただくことが多いです。まだ若い20代〜40代の方にもおすすめできるのが、インプラントオーバーデンチャーです。
まとめ:若くして総入れ歯は恥ずかしいことではありません
このページでは、若くして総入れ歯が必要になるほど歯を失ってしまう原因と、実際に総入れ歯が必要なほど歯を失ってしまった際に、どのような治療の選択肢があるのかについてご説明いたしました。
若くして歯を失ってしまう理由はさまざまあり、決して恥ずかしいことではありません。容姿を気にされて総入れ歯は嫌だと感じられる方もおられるかと思いますが、総入れ歯を装着しなければ口元が引っ込んで見えてしまうこともございます。精密で審美的な総入れ歯による治療や、総インプラント、オールオン4・オールオン6、インプラントオーバーデンチャーといった治療を行うことで、自然な見た目を再現することが可能です。
現在では入れ歯もさまざまな進歩を遂げており、特に自費の入れ歯であれば審美性や機能性などこだわって制作することができます。またインプラントオーバーデンチャーという、顎の骨に埋めたインプラントを固定源に入れ歯を支える方法なら、ステーキやりんごの丸かじりといった、これまでの入れ歯では考えられなかった食べ物も不自由することなく食べていただけます。
当院では若くして歯を失ってしまった方や、現在ご使用の入れ歯にご不満をお持ちの方に、無料相談・無料カウンセリングを実施しております。来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。