『ドイツ式入れ歯って何?』
『目立たなくて使いやすい入れ歯はないのでしょうか?』
『バネが目立つので入れ歯で人前に出るのが嫌だ』
『良く噛める入れ歯を作りたい』
当院にご来院くださる患者様方から、このようなお声をいただくことは良くあります。実は自費治療の入れ歯には、バネを使わないタイプで、入れ歯だと気付かれにくい自然な見た目の入れ歯がたくさんあります。
そんな自費の入れ歯の中から、このページではドイツ式入れ歯(テレスコープデンチャー)について、ご紹介いたします。以下の内容について触れていくので、ぜひ最後までご覧ください。
- ドイツ式入れ歯(テレスコープデンチャー)とは?
- コーヌスクローネデンチャー
- コーヌスクローネデンチャーのメリット・デメリット
- コーヌスクローネデンチャーの活用例
ドイツ式入れ歯は過去1980年頃に日本の歯科界でも非常に注目を集めた入れ歯です。しかしドイツ式入れ歯は高い技術と知識を要する義歯のため、当時うまく治療ができず、ネガティブなイメージが残ってしまいました。
そんなドイツ式入れ歯ですが、ドイツでは現在まで盛んに使用されてきており、現在日本でも再注目されています。そんなドイツ式入れ歯を当院ではいち早く取り入れ、新たな活用法を確立しております。
当院では歯を失った方のために、インプラントや入れ歯を活用し、さまざまなアプローチから、患者様の希望をなるべく叶えるための歯科治療を行っております。綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。
目次
ドイツ式入れ歯(テレスコープデンチャー)とは?
歯を失った際には、入れ歯やインプラント、ブリッジなどさまざまな治療法があります。ドイツ式入れ歯とは、歯を失ってしまった際の選択肢となる、入れ歯の1種です。
ドイツ式入れ歯という呼び方は一般の方向けの呼び方で、歯科業界では正式にはテレスコープデンチャーというふうに呼ばれています。内冠(歯に被せる部分)が望遠鏡のような形状をしているため、テレスコープ(望遠鏡)という名前が付けられています。
ドイツ式入れ歯は過去1980年頃に日本の歯科界でも非常に注目を集めたことがありました。しかし高い技術と知識を要する義歯のため、当時うまく治療ができず、ネガティブなイメージがついてしまい次第に日本では使われなくなってしまった歴史があります。
現在ではドイツ式入れ歯に再度注目が集まり始めており、当院でもドイツ式入れ歯を治療の選択肢として取り入れています。
そんなドイツ式入れ歯ですが、ドイツ式入れ歯の中にも以下のように、さまざまな種類があります。
- コーヌスクローネデンチャー
- リーゲルテレスコープ
- レジリエンツテレスコープ
そんなドイツ式入れ歯の中から、このページでは『コーヌスクローネデンチャー』に焦点を絞って、お話させていただきます。
代表的なドイツ式入れ歯|コーヌスクローネデンチャーについて
コーヌスクローネデンチャーはドイツ式入れ歯の一種で、現在日本でも再注目されている入れ歯です。実は50年以上の歴史のある入れ歯で、現在もドイツを中心としたヨーロッパでは盛んに活用されています。
聞き馴染みのない単語が多く出てくるため少しややこしくなりますが、ドイツ式入れ歯(=テレスコープデンチャー)の一種が、コーヌスクローネデンチャーです。そんなコーヌスクローネデンチャーには、患者様にとって非常に重要な2つの特徴があります。
- 入れ歯の固定にバネを使わない
- 残っている歯を活かすことができる
これら2つの特徴によって、一般的なバネをかけるタイプの入れ歯と比較して、さまざまなメリットがあります。
ドイツ式入れ歯(コーヌスクローネデンチャー)のメリット
コーヌスクローネデンチャーの主なメリットは以下の4点です。
- バネを使わないので目立たない自然な見た目になる
- バネを使わないので残った歯の消耗を避けられる
- 残った歯が抜けても簡単な修理で使い続けられる
- しっかり固定されるのでグラつかない
それぞれ以下で、簡単に解説します。
メリット①:バネを使わないので目立たない自然な見た目になる
コーヌスクローネデンチャーは、クラスプと呼ばれる針金のようなバネを使わない入れ歯です。
一般的な部分入れ歯は、入れ歯を入れる部分の前後に残った歯に、クラスプを引っ掛けることで固定します。
対してコーヌスクローネデンチャーは、クラスプを使用しません。ではどのように固定するのかというと、残っている歯に入れ歯を嵌め込む形で固定します。
こちらの模型写真のように、残った歯に内冠を被せ(写真:銀色の箇所)、デンチャーの外冠を嵌め込むことで、デンチャーを安定させます。写真の銀色の箇所は、装着することで外からは見えなくなります。(※デンチャー:入れ歯)
このように、残った歯をうまく活用することで、コーヌスクローネデンチャーはしっかりと固定され、また外見上目立つことなく違和感のない見た目を実現します。
メリット②:バネを使わないので残った歯の消耗を避けられる
一般的なクラスプを使用する入れ歯は、近くの歯に対してバネをかけて固定するので、支えとなる歯に横方向の力が加わります。この横方向の力が、残った歯を痛めてしまう原因になることがわかっています。
対してコーヌスクローネデンチャーは、固定に使っている歯に対して、垂直方向から力がかかります。この力のかかり方は、クラスプを使用する入れ歯と比較して、固定源の歯への損耗が少なくなり、より長くご自身の歯を残すことができるようになります。
メリット③:残った歯が抜けても簡単な修理で使い続けられる
クラスプを使用する形の入れ歯は、歯が弱り抜歯することになった場合、再び違う歯にクラスプをかけるために入れ歯を作り直す必要が出てきます。
対してコーヌスクローネデンチャーは、固定源に複数の歯を利用します。その歯のうちの1本が抜けてしまった場合、簡単な修理を行うだけで同じ入れ歯を使い続けることができます。
具体的には、入れ歯の外冠側を穴を埋めてあげることで、残った歯を固定源として今まで通り使用し続けることが可能です。
メリット④:しっかり固定されるのでグラつかない
コーヌスクローネデンチャーは、外冠に内冠をはめ込むことで固定します。高い技術により作成されたコーヌスクローネデンチャーは、外冠と内冠の適合の力により、しっかりと固定されます。
食事の際や会話の際には外れにくく、ストレスなく日常生活を送ることができます。
ドイツ式入れ歯(コーヌスクローネデンチャー)のデメリット
コーヌスクローネデンチャーの主なデメリットは以下の2点です。
- 高い技術を要するため歯科医選びが重要になる
- 支えとなる歯が複数残っている必要がある
それぞれ以下で、簡単に解説します。
デメリット①:高い技術を要するため歯科医選びが重要になる
コーヌスクローネデンチャーは、外冠に内冠をはめ込むことで固定するため、外冠と内冠の間の隙間を限りなく小さくし、結合する力を高めることで固定力を強めます。言葉にすると簡単ですが、実際にこれを行うのは非常に難しく、隙間が大きければ固定ができませんし、隙間が狭すぎると装着が大変難しくなります。
そのためコーヌスクローネデンチャーの作成には、高い技術力を必要とします。しかし、患者様は入れ歯を作成する歯科医院の技術力を測る方法をお持ちではないはずです。
このように歯科医院選びは非常に重要ですが、選ぶ方法を患者様がお持ちではないため、運任せのような状態になってしまう点が問題です。
デメリット②:支えとなる歯が複数残っている必要がある
コーヌスクローネデンチャーは、その性質上、複数の健康な歯がなければ使用することができません。支えにする歯への負担は、クラスプを使用する入れ歯と比較して少なくなりますが、それでも徐々に歯は損耗していくため、歯が抜けることもあります。
残った歯が1本抜けただけであれば問題なく使用を続けられますが、ほとんど全ての歯が抜けてしまうと、コーヌスクローネデンチャーを使用し続けることはできなくなります。
コーヌスクローネデンチャーを活用するための新提案
ここまでコーヌスクローネデンチャーのメリット、デメリットと解説させていただきました。非常にメリットの多いコーヌスクローネデンチャーですが、デメリットも気になる方が多いと思います。
そこで当院がご提案させていただく、新たなコーヌスクローネデンチャーの活用法が、インプラントを支えとする方法です。
インプラントを支えにすることで入れ歯を安定させる、インプラントオーバーデンチャーという治療法と、コーヌスクローネデンチャーの融合。これにより、より多くの方にコーヌスクローネデンチャーをご使用いただけるようになるかと思います。
インプラントオーバーデンチャーとは
インプラントオーバーデンチャーは、片顎2本ほどのインプラントを固定源とし、着脱可能な入れ歯を装着する治療法です。インプラントを固定源にするため、一般的な入れ歯とは全く異なり、口の中で入れ歯がズレたり外れる恐れがなく、食事もごく普通に楽しめます。
インプラントオーバーデンチャーは、埋入するインプラントの本数が2本ほどなので、骨が足りない箇所は避けて、骨が厚く密度のある箇所を選んでインプラントの埋入を行えます。
実際に私の父にも、インプラント治療を行いました。
コーヌスクローネデンチャーとインプラントの融合
インプラントオーバーデンチャーの手法をコーヌスクローネデンチャーに取り入れることで、ご自身の健康な歯をなるべく残して活用しつつ、健康な歯が全て抜け落ちた際にも使い続けられる入れ歯が作成できます。
具体的には、コーヌスクローネデンチャー用の入れ歯に対して、インプラントオーバーデンチャーの機構を取り付けます。
これにより、コーヌスクローネデンチャーの内冠と外冠による固定と同時に、インプラントを支えにした固定源が得られます。すると入れ歯にかかる噛み締める力が分散され、内冠に利用している歯への損耗の減少が期待できます。
また年齢を重ねてご自身の歯が全て抜けてしまった場合にも、外冠を全て埋めてしまうことで、インプラントオーバーデンチャーの元々の使用方法に切り替え、インプラントだけを固定源として入れ歯を使い続けられます。
まとめ:ご自身の歯をなるべく残し続ける治療が行えます。
このページでは、ドイツ式入れ歯(テレスコープデンチャー)の一種である、コーヌスクローネデンチャーについてご紹介しました。
コーヌスクローネデンチャーは、以下のようなメリットがあり、現在再注目されている優れた治療法です。
- バネを使わないので目立たない自然な見た目になる
- バネを使わないので残った歯の消耗を避けられる
- 残った歯が抜けても簡単な修理で使い続けられる
- しっかり固定されるのでグラつかない
しかし固定源とする歯の多くを失ってしまった場合は、総入れ歯にせざるを得ないため、せっかく作ったコーヌスクローネデンチャーが使えなくなってしまいます。そこで当院がお勧めしているのが、インプラントオーバーデンチャーとの併用です。
インプラントオーバーデンチャーの機構を備えたコーヌスクローネデンチャーを作成することで、ご自身の歯を全て失ってしまった後でも、入れ歯を使い続けることができます。またその際も、インプラントを固定源としてしっかりと固定できるため、入れ歯がズレにくく快適な日常生活を維持できます。
当院では歯を失った方のために、インプラントや入れ歯を活用し、さまざまなアプローチから、患者様の希望をなるべく叶えるための歯科治療を行っております。綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。