『上顎にインプラントオーバーデンチャーを検討していますが、インプラントは何本くらい必要でしょうか?』
『下顎のインプラントオーバーデンチャーの費用が知りたい』
『インプラントオーバーデンチャーの寿命ってどれくらいでしょうか?』
近年、歯の大部分を失った方がインプラントオーバーデンチャーによる治療を検討されるケースが大変多くなってきました。一昔前と比べてインプラントは一般的な治療になってきており、インプラントを活用した入れ歯治療であるインプラントオーバーデンチャーもそれに伴って徐々に有名になってきています。
そんなインプラントオーバーデンチャーですが、まだまだネット上などに情報が少なく、インプラントオーバーデンチャーを検討しているけれど具体的な疑問を解決できるページがないので検討が進まない…と悩まれている方も多いでしょう。そこでこのページでは、大阪(天王寺)でインプラントオーバーデンチャーの治療を多数行っている当院が、インプラントオーバーデンチャーを検討されている方にぜひ知っていただきたい基本的な情報をお伝えします。
当院では、来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。まずはぜひ当院の症例集をご覧ください。多くの歯を失った方がインプラントオーバーデンチャーによって審美性・機能性ともに回復する様子を見ていただけます。
近年人気の高まっているインプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーは、近年徐々に認知され始めている治療方法です。従来の入れ歯のようにクラスプ(留め金)で歯に引っ掛けるのではなく、インプラントを固定源として強固に維持されるインプラントオーバーデンチャーは、噛み心地や装着時の違和感の少なさなど、非常に優れた治療方法です。
そんなインプラントオーバーデンチャーですが、歯科界では2000年代から注目されていました。2002年のMcGillコンセンサス会議では、インプラントオーバーデンチャーについて以下のような見解が示されています。
「既存のエビデンスから、無歯顎患者における既存の義歯での補綴は、もはやもっとも適切な補綴治療の第一選択ではないことが示唆されている。現在では無歯顎患者治療の第一選択は2本のインプラントによるオーバーデンチャーとすることに圧倒的なエビデンスがある」
簡単に言えば、片顎全ての歯を失った方には、従来の総入れ歯よりもインプラントオーバーデンチャーが圧倒的におすすめできる、といった内容です。このような見解が2002年にはすでに発表されていたのです。
今後の日本ではより高齢化が進むため、総入れ歯が必要となる方も年々増加すると思われます。総入れ歯でも、快適にご飯を食べ会話ができる入れ歯がある事を、お困りの皆様に知って頂きたく、当院では積極的にインプラントオーバーデンチャーによる治療を行っております。
インプラントオーバーデンチャー|上顎と下顎の違い
患者様がご自身でインプラントオーバーデンチャーによる治療を検討する際、知っておいていただきたいポイントが、インプラントオーバーデンチャーは上顎と下顎で必要なインプラントの本数が違う(それに伴い費用も変動する)という点です。
インプラントオーバーデンチャーは比較的少ない本数のインプラントを用いて入れ歯を固定します。そのためインプラント1本1本にかかる負担は、通常のインプラント治療よりも大きくなると考えられます。
そのためインプラントを支える顎の骨との強固な結合が必要ですが、下顎と比べて上顎は骨が薄く骨量が不足しやすいため、上顎にインプラントオーバーデンチャーを行う場合はより多くの本数のインプラントを埋入して、1本1本のインプラントにかかる負担を分散させます。
実際に過去には上顎のインプラントオーバーデンチャーを少ない本数のインプラントで治療した結果、インプラントの内部構造や上部構造の破折が報告されています。
このような理由から、下顎と比べて上顎のインプラントオーバーデンチャーは必要となるインプラントの本数が多く、それに伴い患者様の治療費用のご負担も大きくなります。それでは以下で、上顎・下顎それぞれのインプラントオーバーデンチャーに必要なインプラントの埋入本数や、具体的な治療費用について確認してみましょう。
上顎のインプラントオーバーデンチャーについて
先述した通り上顎は骨が薄いため、インプラントオーバーデンチャーの上部構造の総入れ歯を固定するために、下顎と比較してより多くのインプラントを必要とします。具体的には上顎のインプラントオーバーデンチャーの場合、最低でも2本のインプラントの埋入が必要で、通常はインプラントを4本〜6本埋入して治療を行います。
ただし2本のインプラントで治療が可能だと判断するケースはあまり多くなく、患者様の全身的なお身体の状態や、年齢などを考慮して、限られたケースでのみ上顎に対するインプラント2本でのインプラントオーバーデンチャーによる治療を行います。
ある研究では上顎のインプラントオーバーデンチャーの際に使用されるインプラントが2本の場合と4本の場合を比較すると、治療が失敗する確率が約3倍になると示されています。
また上顎骨が吸収していたり、もともと上顎骨が薄い患者様の場合、インプラントが6本必要だと判断する場合もあります。ただしインプラントが4本で十分総入れ歯を支えられるだけの骨量の患者様の場合、インプラントを6本に増やしても予後にはほとんど影響が無いことが研究によって示されているため、インプラントを増やせば増やすほど予後がよくなるというわけではありません。
上顎のインプラントオーバーデンチャーにかかる費用
上顎のインプラントオーバーデンチャーを行う際にかかる費用について簡単に試算します。参考に当院の治療費用を使用しますが、他院で治療を行う場合は費用も変わりますので、その点はご理解ください。
当院では、インプラント1本の埋入が25万円、インプラントと総入れ歯を固定するためのロケーターが1本6万円、合計31万円で治療を行っております。またインプラントオーバーデンチャー専用の金属床入れ歯を製作する場合、20万円〜50万円の費用をいただいております。
上記を参照すると、上顎のインプラントオーバーデンチャーにかかる費用は以下のようになります。
- インプラント2本:31万円×2=62万円
- インプラント4本:31万円×4=124万円
- インプラント6本:31万円×6=186万円
上記の金額がインプラントの埋入費用となり、専用金属床入れ歯を作成する場合は、20万円〜50万円が別途、治療費用としてかかります。現在お使いの入れ歯を、インプラントオーバーデンチャー用に作り替える場合は、別途お見積もりが必要になります。(ただし現在の入れ歯によっては作り替えができない場合もございます。)
下顎のインプラントオーバーデンチャーについて
下顎は上顎よりも骨に厚みや骨量があるため、インプラントオーバーデンチャーの上部構造の総入れ歯を固定するために必要なインプラントの本数は少なくなります。具体的には下顎のインプラントオーバーデンチャーの場合、最低1本のインプラントの埋入で治療が可能です。
ただし1本のインプラントでの治療は良好な予後の報告が多数ありますが、長期的な経過についてのデータは不足しているため、下顎のインプラントオーバーデンチャーによる治療は2本のインプラントを埋入するケースが最も一般的です。
ただし下顎は骨が厚いとはいえ、歯周病や歯を失ったことによる骨の吸収の影響が大きい場合には、インプラント2本での埋入が不十分なケースもあります。そういった場合には、インプラントを4本使用したインプラントオーバーデンチャーで対応します。
下顎のインプラントオーバーデンチャーにかかる費用
下顎のインプラントオーバーデンチャーを行う際にかかる費用について簡単に試算します。上顎と同様に、参考に当院の治療費用を使用します。(インプラント+ロケーター:31万円、金属床入れ歯:20万円〜50万円)
下顎のインプラントオーバーデンチャーにかかる費用は以下のようになります。
- インプラント1本:31万円×1=31万円
- インプラント2本:31万円×2=62万円
- インプラント4本:31万円×4=124万円
上記の金額がインプラントの埋入費用となり、専用金属床入れ歯を作成する場合は、20万円〜50万円が別途、治療費用としてかかります。
最低本数の埋入でインプラントオーバーデンチャー治療を受けたい
費用の面を考慮してなるべく最低限のインプラントの埋入本数で治療を受けたいと感じた方もおられるかと思いますが、当院では上顎なら4本以上、下顎なら2本以上のインプラントの埋入を行うことをおすすめしております。
本来必要な数より少ないインプラントの埋入本数でインプラントオーバーデンチャーによる治療を行うと、インプラントの動揺や破折、最悪の場合にはインプラントの脱離を引き起こすケースも考えられます。インプラントが一度脱離した箇所にもう一度インプラントを埋入する際には、再度おなじ費用がかかり、治療期間も余分に必要になります。
このようなインプラントオーバーデンチャーの失敗は、患者様の心身へのご負担も大きく、何よりも避けるべきことだと考えております。そのため当院では、患者様の顎骨の状態など総合的な検査の結果、最も理想的なインプラントの本数を患者様ごとにお伝えし、ご相談の上で決定するようにしております。
>>インプラントオーバーデンチャーにおける3つの失敗例と失敗を避けるための注意点
インプラントオーバーデンチャーの寿命について
インプラントオーバーデンチャーはどれくらいの期間使えるのか?という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。インプラントオーバーデンチャーの寿命については、顎骨のインプラントの寿命によって左右されます。
一般的にインプラントの寿命は、適切なケアを行っていれば10年以上だと言われており、20年〜30年以上使用できたというケースもございます。そのためインプラントオーバーデンチャーの寿命も、一般的には10年以上だと考えることができます。
ただし上部構造である入れ歯は、人工歯の摩耗などによって調整や修理が必要になるケースもございます。
まとめ:インプラントオーバーデンチャーなら大阪のYASU DENTAL CLINIC
このページでは、インプラントオーバーデンチャーを検討されている方にぜひ知っていただきたい基本的な情報として、インプラントオーバーデンチャーの上顎・下顎それぞれのインプラント埋入本数や治療費用、またインプラントオーバーデンチャーの寿命についてご説明しました。
上顎と下顎では、上顎の方が骨が薄く、インプラントをより多く埋入する必要があります。一般的に上顎のインプラントオーバーデンチャーの際にはインプラントを4本〜6本、下顎の場合は2本〜4本埋入します。
インプラントオーバーデンチャーの治療費用は、埋入するインプラントの本数によって変動し、当院の場合はインプラント1本の埋入とロケーターで合計31万円の治療費用がかかります。また別途、インプラントオーバーデンチャー専用の金属床入れ歯を製作する場合には、20万円〜50万円ほどの費用がかかります。
インプラント治療は自費診療のため費用のご負担が大きく、なるべく少ない本数のインプラントの埋入で治療ができれば理想ではありますが、インプラントの本数を減らして治療に失敗してしまうとその後の心身のご負担は計り知れません。当院では患者様ごとに理想的なインプラント本数をお伝えし、ご相談の上で決めるようにしております。
当院では京都大学医学部附属病院のインプラント専門外来で勤務し、日本口腔インプラント学会でインプラントについて専門的に学んできた院長が、インプラントオーバーデンチャーの治療を行います。失敗しにくく患者様が安心して受けられるインプラントオーバーデンチャー治療を行うために、治療をご希望の患者様には無料相談・無料カウンセリングを実施しております。
来院される患者様の想いを大切にし、その期待に応える歯科治療を行います。そして綺麗になった歯で思いっきり笑い、ご飯を食べる喜びを感じて欲しいと考えています。ぜひ一度当院の無料相談へお越しください。