歯が小さいとガミースマイルになる?「本当に歯が小さいのか」を見極める検査と治療法を歯科医が解説

「笑うと歯茎ばかりが目立つのは、歯が小さいせいだから仕方ない」

「歯が小さいと言われたけれど、どう治せばいいのかわからない」

歯が小さいと、その分だけ歯茎が相対的に目立ち、ガミースマイルに見えやすくなります。

しかし、「本当に歯が小さい方」と、「歯そのものは十分な大きさがあるのに、歯茎が覆いかぶさって短く見えているだけの方」とでは、必要な治療がまったく変わってきます。

この見極めを誤ると、原因に合わない治療を選んでしまい、思うような仕上がりにつながりません。

当院は年間300件を超えるガミースマイル治療を手掛ける、日本トップクラスの症例数を誇るガミースマイル専門クリニックです。そのすべての手術を院長自身が担当し、仕上がりの美しさに徹底的にこだわっています。この記事では、「歯が小さい」と感じるガミースマイルについて、院長の松井泰隆が詳しく解説していきます。

目次

そもそもガミースマイルとは?「歯が小さい」とどう関係するのか

ガミースマイルとは、笑った際に上顎の歯茎が過剰に見える状態のことを指します。一般的には3mm以上歯茎が見える状態が一つの目安とされており、多くの審美歯科論文でも採用されています。ただし、実際には、2mmや3mmでも歯茎が見えると気になる方もいらっしゃいますし、5mm見えても気にならない方もいらっしゃるので、数値だけでなく、患者様ごとにご自身が気になるかどうかも大切な判断基準になります。

特にガミースマイルの原因で多いのが歯の大きさに関する原因です。「歯が小さい」や「歯が短い」など、当院で行うガミースマイル治療の8割がこの歯の大きさに関連する施術になります。歯が小さいことで、歯茎の見える量は相対的に多くなり、ガミースマイルになりやすくなります。

歯が小さい/大きい 原因のガミースマイル

このように「歯が小さい」ことが原因でなるガミースマイルもあれば、「歯が大きい」ことでもガミースマイルになってしまうことがあるため、ガミースマイルの原因をきちんと診断することが重要です。

参考文献

・Tjan AH, Miller GD, The GP. Some Esthetic Factors in a Smile. J Prosthet Dent. 1984.
・Garber DA, Salama MA. The Aesthetic Smile: Diagnosis and Treatment. Periodontology 2000. 1996.

ガミースマイルの定義と、気になり始める目安

ガミースマイルに関連するスマイルは、主に3つのスマイルに分けられています。

ガミースマイルの種類

high smile:臨床歯冠長が100%露出。2mm以上の歯肉が見える。全体の11%

average smile:臨床歯冠が75〜100%露出。0〜2mm未満の歯肉が見える。全体の69%

low smile:臨床歯冠が75%以下の露出。歯肉が見えない。全体の20%

このように①high smile average smilelow smileと3つのスマイルに大別できますが、ガミースマイルが関連するのは、このうちの①high smileになります。high smileの方すべてがガミースマイルという訳ではなく、その中でも歯茎が3mm以上露出する方が一般的にガミースマイルとされています。

ただし、3mm以上歯茎が見えるから必ず治療が必要かという訳ではなく、あくまでもご本人が気になるかどうか、治療を行いたいかどうかが重要です。

ガミースマイルは病気ではありません。あくまでも審美的な側面から付けられた名称なので、より審美的なスマイルを望むのであれば、②average smileを一つの基準にしながらも、患者様がどの程度歯茎を見えないようにするのか、ご希望を伺い、一人ひとりに合わせて治療計画を立てています。

ほんの数ミリ歯茎の見え方が変わるだけで、人に与える印象は変わってきます。3mmという数字は、これ以上歯茎が見えると気になる方が増えてくるという研究から導き出された数値になるので、ガミースマイル治療は、ほんの1〜2mmの違いで笑顔の印象が大きく変わる、非常に繊細な治療です。

だからこそ私は、患者様一人ひとりが「どこまで歯茎を見えなくしたいのか」を手術前にしっかり共有することを大切にしています。

なぜ歯が小さいと歯茎が目立って見えるのか

歯の大きさは、ガミースマイル治療を行う上で、重要な診断項目になります。数ミリ歯が小さいだけで、相手に与える印象は変わってくるため、ミリ単位での診断が不可欠です。

ガミースマイル

※上部写真は実物で、下部写真は、同じスマイルで歯を大きくしたAI生成画像です

このように歯が小さい場合と、歯が大きい(正常サイズ)場合では、相対的に見える歯茎の面積が変わることがわかります。歯が小さいと、歯に対する歯茎の面積が大きくなるため、より歯茎が強調され、ガミースマイルの傾向を示すことになります。

「歯が小さい」と「歯が短く見える」はまったく別物

生まれつき歯が小さい(矮小歯・すり減り)ケースと、歯そのものは正常な大きさがあるのに、歯茎が覆い被さり短く見えるケースは、原因が異なるため、治療方法が大きく変わってきます。

だからこそ、正確な診断が重要になります。

セラミック・歯冠長延長術で歯を大きくしたケース

生まれつき歯が小さい場合は、主にセラミックなどを使用して、歯を大きくすることで、相対的に歯茎の見える面積を小さくする治療方法になります。

また、歯茎が覆い被さることで歯が短く見える場合は、外科的に余分な歯茎を除去する歯冠長延長術を行うことが、主な治療方法になります。

一見するとどちらも「歯が小さい」ように見えますが、実際にはまったく異なる状態です。

歯そのものが小さい場合は歯を大きくする治療が必要ですが、歯茎に覆われて短く見えているだけの場合は、歯を削ったり被せたりする必要はありません。

つまり、診断を間違えると、選ぶ治療も正反対になってしまいます。

「本当に歯が小さい人」と「歯茎が被って短く見える人」の見分け方

「歯が小さい」と思っていても、実際には歯茎に隠れて短く見えているだけというケースは少なくありません。見た目だけでは両者を見分けることは難しく、必要な治療も大きく異なります。ここでは、当院で実際に行っている診断方法をご紹介します。

  • 本当に歯が小さい人」は、生まれ持った歯が平均サイズよりもともと小さい歯や、遺伝的要因や発育不全で歯が小さい矮小歯などが挙げられます。
日本人の歯の平均サイズ

このように、日本人の歯には平均的なサイズがあります。ご自身の歯に定規を当ててみて、歯の長さや幅が、この数値よりも小さければ、歯が小さい可能性があります。

特に歯の上下的な長さに関しては、歯茎が被さって短くなり、小さい数値になることもあるので、歯の横幅を計測してみると分かりやすいと思います。歯茎の影響を受けずに、より正確に歯のサイズ感を調べることができます。

矮小歯

上部写真は、矮小歯と言われ、本当に歯が小さい状態になります。この状態では、明らかに横幅も小さく、歯の長さもないので、もともと歯が小さいことが分かると思います。

このようなケースでは、セラミック(下部写真)などを使用して歯を大きく見せることがガミースマイル治療では重要になってきます。

  • 一方で、「歯茎が被って短く見える人」は、歯は本来の平均的なサイズがあるにもかかわらず、歯茎が余分に多い状態で、被って短く見える状態の方です。

このタイプの見分け方も、歯の横幅のサイズを測ってください。歯茎が被って短く見える方は、歯は平均的なサイズがあるはずなので、歯の横幅は平均値と同様な数字になると思います。

歯の横幅は平均サイズあるにもかかわらず、長さが短い場合は、歯茎が被って短く見えている可能性が高いと思われます。

歯冠長延長術

この患者様は、歯茎が被って短く見えているタイプの方なので、歯冠長延長術で治療を行いました。2〜3mmほど、歯茎が被っている状態だったので、歯冠長延長術で被っている歯茎を切除して、ガミースマイルを改善しています。

以下に、当院で実際に無料カウンセリング時に必ず行っている検査項目をお伝えします。

見た目や写真だけでは、どちらのタイプかは判断できない

本当に歯が小さい人」なのか「歯茎が被って短く見える人」なのか、もしくは両者が混在するタイプも存在するため、見た目や写真だけで判断するのはほぼ不可能に近いと思います。

そのために、歯が小さいことが疑われる場合では、当院では必ずレントゲン撮影を行います。デンタルX線写真と言われる細部まで撮影できるレントゲンを撮影することで、歯をコンマ数ミリ単位で正確に歯の長さを計測することができます。

デンタルX線写真

このレントゲンを撮ることで、正確に診断することが可能になります。

当院が必ず行う「歯の実際の長さの計測」

歯茎に隠れていない歯の長さの計測

このように歯茎の外側にある歯の実際の長さも、必ず計測してカルテに残しておくようにしています。この実際の歯の長さと、先ほどのデンタルX線写真を比較することで、どれくらい歯茎に隠れている部分が存在するかを把握することができます。この作業をすることで、どれくらい歯茎を切除するかを決めることができます。

「歯肉溝の深さ」を測る意味

レントゲン撮影と歯の実際の長さを計測することで、多くの場合は診断が可能です。しかし当院では、さらに診断精度を高めるために、歯肉溝(歯と歯茎の境目にある溝)の深さも測定しています。

歯肉溝は歯と歯茎の境目にある正常な溝で、歯周病によって深くなった「歯周ポケット」とは異なります。ガミースマイルの方に見られる深い歯肉溝は病気ではなく、歯茎が本来より多く歯を覆っている状態を示すサインです。

歯肉溝は通常1〜3mm程度ですが、歯茎が歯に覆い被さって短く見えているケースでは、この溝が通常より深くなっていることがあります。

歯肉溝の深さを測定することで、歯茎に隠れている歯の量をより正確に把握できるため、歯冠長延長術が必要かどうかや、どこまで歯茎を整えるべきかを、より精度高く診断することができます。

実際には、この歯肉溝の深さを測定せずに見た目だけで判断してしまうと、本来は歯冠長延長術で改善できるケースでも、「歯が小さい」と誤診されてしまう可能性があります。そのため当院では、すべての患者様で歯肉溝の測定を行い、治療方針を決定しています。

溝が深い場合:歯冠長延長術で「隠れていた歯」を出せる

歯肉溝が深く、歯茎が被って歯が埋もれているケースでは、歯冠長延長術で歯を本来の長さまで見えるようにすることができます。このようなケースでは、歯そのものが小さいわけではないので、歯を削りセラミックを被せたり、ラミネートベニアで歯を大きく見せたりしなくても見た目が大きく改善することがあります。

つまり、「歯が小さい」と思っていた方でも、実際には歯茎に隠れていただけで、本来の歯の大きさを取り戻せるケースは少なくありません。

歯が本当に小さい・溝が浅い場合:セラミックやラミネートベニアで補う

歯肉溝が浅く、もともと歯そのものが小さい場合は、歯冠長延長術を行っても、逆に歯の寿命を短くしてしまいます。

無理に歯茎を下げてしまうと、本来見せるべきではない歯の根(歯根)が露出し、知覚過敏や歯周組織への負担など、歯の健康に悪影響を及ぼします。

このようなケースでは、歯冠長延長術ではなく、セラミックやラミネートベニアによって歯そのものの大きさを補うことが、適切な治療方針となります。

つまり、「歯が小さい」という見た目でも、歯茎が原因なのか、歯そのものの大きさが原因なのかによって、選ぶべき治療はまったく異なります。

同じ「歯が小さい」というお悩みでも、診断を誤ると、本来必要ではない治療を選択してしまう可能性があります。

だからこそ、原因を正しく見極めることが何より重要です。

レントゲンも撮らず「粘膜切除でいい」と即決する危うさ

当院には、他院でガミースマイルのカウンセリングを受けた後、セカンドオピニオンとしてご来院される患者様も多くいらっしゃいます。

その中には、レントゲン撮影や歯の長さの計測を行わないまま、「上唇粘膜切除が適応です」と説明を受けたという患者様も少なくありません。実際には15分ほどでカウンセリングが終了し、「なぜその治療が必要なのか」を十分理解できないまま、不安を感じて当院へ相談に来られるケースもあります。

実際にそのような患者様を当院で診査・診断すると、歯そのものは小さくなく、歯茎に覆われて短く見えているだけだったというケースがありました。このような場合は、上唇粘膜切除ではなく、歯冠長延長術が適応となり、歯茎を整えることで自然な笑顔へ改善することができます。

もちろん、治療方針や診断方法は歯科医院によって考え方が異なります。しかし、ガミースマイルは原因によって治療法が大きく変わるため、見た目だけで判断することはできません。

例えば、歯冠長延長術では「どこまで歯茎を整えられるのか」を、歯の長さや歯肉溝の深さ、レントゲン画像などから慎重に判断する必要があります。検査を行わずに歯茎を切除すると、歯根が露出してしまうなど、かえって歯の健康を損なう可能性もあります。

また、上唇粘膜切除も有効な治療法の一つですが、歯冠長延長術とは異なり、後戻りや瘢痕形成なども考慮しながら適応を慎重に判断する必要があります。

そのため当院では、まずガミースマイルの原因を正確に診断し、歯冠長延長術や矯正治療など、原因そのものを改善できる治療を優先してご提案していますそのうえで、それでも改善が難しい場合や、患者様がさらに歯茎の露出を減らしたいと希望される場合に、上唇粘膜切除をご提案しています。

ガミースマイル治療で最も重要なのは、「どの治療を受けるか」ではなく、「なぜガミースマイルになっているのか」を正しく診断することです。

そのため、レントゲン撮影、歯の実測、歯肉溝の測定など、一つひとつの検査を丁寧に行い、原因を正確に見極めたうえで治療方針を提案してくれる歯科医院を選ぶことをおすすめします。

歯が小さく見えるガミースマイルの原因を整理する

ここまでは、「歯が小さい」という原因に焦点を当てて詳しくお話ししてきました。

しかし実際には、ガミースマイルには歯だけでなく、歯茎・唇・骨格など、さまざまな原因があります。

ここからは、それぞれの原因を整理しながら、ご自身がどのタイプに当てはまるのかを分かりやすくご説明します。

歯そのものが小さい・短い(矮小歯)

歯そのものが生まれつき小さい・短い方の原因には、遺伝的な要因や発育不全など様々です。歯が小さいことで、相対的に歯茎の占める面積が大きくなることでガミースマイルになってしまいます

このようなケースでは、歯茎を切除する歯冠長延長術を行っても、本来の歯の長さ以上に歯を長くすることはできません。そのため、セラミックやラミネートベニアなどの補綴治療で歯そのものを本来の大きさに近づけることが、適切な治療方針となります。

矮小歯をセラミックで正常な大きさに

この患者様は、2番目の歯が矮小歯で、もとが小さい歯のため、神経を温存したまま、セラミックの被せ物を使って、歯を本来の長さに戻したケースとなります。

セラミックは、矮小歯の2本のみで、他の歯は一切削ることなく天然歯のままで、自然な歯並びと歯のバランスを回復しています。

歯茎が歯に覆いかぶさっている(歯が埋もれている)

歯茎が歯に覆いかぶさることで歯が短く見えるタイプでは、歯そのものの大きさは平均的なサイズがあります。

しかし、歯茎が余分に覆いかぶさっていることで、本来見えているはずの歯が隠れてしまい、歯が小さく見えたり、ガミースマイルになったりします。

このようなケースでは、余分な歯茎を切除するだけで、歯を本来の長さに戻すことができるため、歯冠長延長術を行うことが適切な治療になります。

歯茎が歯を覆い被さる状態を歯冠長延長術で歯本来の長さに

このように、覆い被さる歯茎を、歯冠長延長術で切除することで、天然の歯のままガミースマイルを改善することができます。

セラミックやラミネートベニアなどで歯を大きくする必要はありません。歯冠長延長術では、歯茎に隠れている本来の歯を見えるようにする治療のため、天然歯を一切削ることなくガミースマイルを改善することができます。

見えている歯茎の量が減るだけでなく、歯本来の長さが見えることで、笑顔全体の印象も大きく変わります。

上唇を上げる筋肉が強い

上唇を上げる筋肉が強い

笑った時に上唇を大きく持ち上げる筋肉を、上唇挙筋群といいます。 この筋肉が強く働くと、上唇が必要以上に持ち上がるため、本来見えなくてもよい歯茎まで見えてしまい、ガミースマイルになります。

この上唇を持ち上げる筋肉が強い場合は、その筋肉をボツリヌストキシン製剤で効果を弱めるか、上唇自体を持ち上がりにくくするために、上唇内側の粘膜を縫い縮める上唇粘膜切除術が治療方法となります。

ボツリヌストキシン製剤では、効果が数ヶ月で切れてしまいますが、上唇粘膜切除では、手術で上唇を上がりにくくするため、効果の持続性が高い治療方法となります。

どちらを選択するかは、ガミースマイルの原因や患者様のご希望、ダウンタイムや持続性などを踏まえて決定します。

上唇粘膜切除術

このように上唇粘膜切除術では、笑った時に上唇が過剰に持ち上がらないようにすることで、歯茎の露出を抑え、ガミースマイルを改善します。

ただし、このタイプでは歯そのものの大きさが原因ではありません。そのため、セラミックや歯冠長延長術で歯を大きくしても根本的な改善にはつながらず、筋肉や上唇に対する治療が必要になります。

上顎骨の過成長・上顎前突(骨格が原因のケース)

上顎の歯や歯茎は、上顎骨という骨の土台の上に存在しています。そのため、この上顎骨が前方や下方に発育し過ぎると、口ゴボやガミースマイルの原因となります。

上顎骨の過成長・上顎前突(骨格が原因のケース)

上顎骨が前方発育しすぎると、口元が前に膨らむことで上唇がめくり上がりやすくなり、ガミースマイルや、口ゴボの原因になり、下方発育しすぎると、歯と歯茎も下側に移動するため、歯茎が見えやすい状態となり、ガミースマイルの原因になります。

前方発育に関しては、歯列矯正で口元を後ろに下げることができるため、口ゴボなどを改善することができますが、下方発育に関しては、主に外科矯正治療と言われる骨ごと移動する大きな手術が必要になってきます。

このような骨格が原因のケースでは、歯そのものの大きさには問題がないため、セラミックや歯冠長延長術で歯を大きく見せても、骨格自体は変わりません。そのため、矯正治療や外科矯正治療によって骨格や歯列を改善することが、根本的な治療となります。

歯が小さいガミースマイルの治療法|原因ごとに選択肢が変わる

ここまでは、「歯が小さく見える原因」についてご説明してきました。

歯の大きさに関する原因だけでも、

  • 本当に歯が小さい」方は、セラミックやラミネートベニアの補綴治療
  • 歯茎が被って短く見える」方は、歯冠長延長術

と、治療方法は全く異なります。

さらに実際のガミースマイルでは、歯の大きさだけではなく、上唇の動きや骨格など、複数の原因が重なっていることも少なくありません。

そのため、どれか一つの治療だけで改善できるケースは限られており、原因を正確に見極めた上で、それぞれの原因に合わせて治療法を組み合わせることが重要になります。

ここからは、それぞれの治療方法について詳しくご説明します。

歯冠長延長術:歯茎を整えて「本来の長さ」を取り戻す

歯が小さい方の中でも、歯茎が被って歯が小さい方には、歯冠長延長術が適応になります。

理想的な歯の長さのライン

上記イラストのように、歯茎が被っている方は、歯本来の長さは、黄色いラインが本来見えているはずの歯の長さです。歯冠長延長術では、黄色いラインに合わせて歯茎を切開し、覆い被さった歯茎を取り除きます。

さらに、歯茎が再び元の位置に後戻りしないように、土台となる骨の形も整えます。これにより、より安定した仕上がりを目指すことができます。

歯冠長延長術

このように、術前は、歯が短く、歯茎の高さも揃っていない状態でした。

歯冠長延長術直後は、被さっている歯茎も切除され、本来の歯の長さに整っているのがわかります。また、この時点で歯茎の高さも整え、歯肉ラインも自然な丸みになるようデザインしているため、より審美性の高い仕上がりとなるように治療を行っています。

歯冠長延長術(抜糸時)は、処置後1週間の状態です。このように抜糸を行った直後でも、手術をしたかどうか分からないぐらいまで、当院の歯冠長延長術は綺麗に治ります。歯の本来の長さを取り戻し、歯茎の高さも揃い、輪郭も綺麗な卵形で仕上がっています。

このように歯冠長延長術では、セラミックやラミネートベニアなどは使用することなく、天然歯を一切削らずに、歯茎に隠れていた本来の歯を見えるようにすることで、自然な歯の長さと美しい笑顔を取り戻すことができます。

>>歯冠長延長術のメリット・デメリットについてさらに詳しくはこちら

セラミック・ラミネートベニアで歯を大きくする

生まれつき、歯が小さい方は、余分に歯茎が覆い被さって歯が小さい訳ではないので、セラミックやラミネートベニアを使って、歯を本来の大きさや形に整えることが主な治療方法になります。

歯を本来の長さ・大きさに回復させることで、相対的に歯茎の見える割合が小さくなり、ガミースマイルの改善につながります。

セラミック・ラミネートベニアで歯を大きくする

こちらのケースでは、左右の前から2番目の歯が「矮小歯」と呼ばれる、生まれつき小さい歯でした。矮小歯の2本のみを神経を残したままセラミックで治療し、本来あるべき大きさと形に整えています。その結果、歯と歯茎のバランスが整い、より自然で調和のとれたスマイルへ改善していることがわかります。

当院では、歯を必要以上に削らず、神経をできる限り温存しながら、天然歯との見分けがつかない自然なセラミック治療・ラミネートベニア治療を数多く手がけています。

セラミック治療やラミネートベニアについて詳しく知りたい方は、下記の記事もぜひご覧ください。

>>歯の見た目を整えるセラミック矯正専門サイトはこちら
>>ラミネートベニアについてさらに詳しくはこちら

矯正治療(圧下など)で歯や歯茎の位置を整える

歯と歯茎が、前方に出過ぎていたり、下方に下がり過ぎるとガミースマイルの原因になります。比較的軽度の不正であれば、矯正治療で改善することができます。

歯が前方に出ていれば、抜歯を伴う歯列矯正治療で、口元を引っ込める(口ゴボ改善)ことが可能です。

矯正治療(圧下など)で歯や歯茎の位置を整える

口元が後ろに下がることで、上唇がめくれ上がりやすい状態を和らげることができます。

また、歯と歯茎が下方へ位置している場合には、ミニスクリューを固定源として歯を上方へ移動させる「圧下」という矯正治療を行うことで改善できることがあります。

「圧下」という矯正治療で改善

歯を上へ移動させると、それに伴って歯茎の位置も上方へ移動するため、笑った時に見える歯茎の量が減り、ガミースマイルの改善につながります。

このようなケースでは、歯を大きくする治療や上唇への治療ではなく、歯や歯茎の位置そのものを改善する矯正治療が根本的な治療になります。

ボトックス・上唇粘膜切除術(筋肉・唇が原因の場合)

歯の大きさや歯茎、骨格に問題がなくても、上唇を持ち上げる筋肉(上唇挙筋群)が発達していると、過剰に上唇を持ち上げることで、ガミースマイルになります。

このようなケースにおいては、ボトックスや上唇粘膜切除が治療方法となります。

ボトックス・上唇粘膜切除術(筋肉・唇が原因の場合)

ボトックス(ボツリヌストキシン製剤)を、小鼻の横にある上唇挙筋群に注射することで、筋肉の働きを一時的に弱めることで、上唇が過度に持ち上がるのを防ぎます。

上唇粘膜切除術

一方、上唇粘膜切除術は、上唇の内側にある粘膜を切除することで、上唇が持ち上がりにくくなることでガミースマイルを改善する方法です。

2006年にRosenblatt & Simonが臨床報告を行ったことがきっかけで世界中で治療されるようになりました。

比較的新しい治療法である一方、切除量や切開位置によって仕上がりや後戻りのしやすさが変わるため、術者の経験や診断力が重要になります。

上唇粘膜切除術で改善

当院では、笑った時の上唇の動きや歯茎の露出量を細かく診査し、患者様ごとに最適な切開位置や切除量を決定することで、より自然で後戻りしにくい仕上がりを目指しています。

>>上唇粘膜切除術のメリット・デメリットについてさらに詳しくはこちら

当院の歯冠長延長術のこだわり|仕上がりの美しさは「切開デザイン」で決まる

歯茎が覆い被さることで歯が短く見えている方には、歯冠長延長術が適応となります。しかし、この手術は単に歯茎を切除するだけの治療ではありません。

切開デザインや歯茎の厚み、骨の形態をどのように見極めるかによって、仕上がりの美しさは大きく変わります。

一般的な歯科治療では、審美性を重視した歯茎の手術を経験する機会は多くありません。

そのため、術者の経験や症例数、細かな技術の違いが、最終的な仕上がりに大きく影響します。 ここからは、当院が歯冠長延長術で大切にしているこだわりについてご紹介します。

>>当院の歯冠長延長術について

歯の形に合わせて、切開の形を変えている

歯冠長延長術の仕上がりを大きく左右する工程が、歯茎の切開デザインです。上顎前歯では、滑らかな丸みを持つ卵形の歯茎ライン(輪郭)が、自然で美しい印象を与えると考えられています。

歯の形に合わせて、切開の形を変えている

上部写真のようなガタガタした輪郭や三角形の歯茎よりも、下部写真のような滑らかな歯茎のラインの方が、より自然な口元に見えるのではないでしょうか。

この歯茎の切開線は、やり直しがきかない一発勝負になります。

この切開がガタガタしていたり、三角形のような形状だと、そのままの形で治癒することになるので、歯冠長延長術の仕上がりを左右する大変重要な工程になります。

実際に患者様からも、「他院の症例のような三角形の歯茎にはなりたくない」「歯茎がガタガタした仕上がりは避けたい」といったご相談をいただくことがあります。

歯茎の輪郭がガタガタになるかどうかは、繊細な切開技術やデザイン力が大きく影響します。

一方で、歯茎が三角形になってしまうのには明確な理由があります。

それは、歯の解剖学的形態を十分に理解した上で切開デザインを行っているかどうかです。上顎前歯は中切歯・側切歯・犬歯でそれぞれ形態が異なります。その違いを考慮せずに一律の切開を行うと、不自然な三角形の歯茎になったり、大きく審美性を損なうことになります。

中切歯・側切歯は主に「平たい円柱形」、犬歯は「先端が尖った円錐形」をしています。

このように、中切歯・側切歯は主に「平たい円柱形」、犬歯は「先端が尖った円錐形」をしています。

また中切歯・側切歯と異なり、犬歯は、3次元的に「前に張り出す」ような形をしており、歯の解剖学的な形を3次元的に把握して、切開線を変えていくことが重要です。

前歯は幅広のなだらかなカーブで卵型に仕上げる

中切歯・側切歯は、基本的には同じような歯の形態をしています。中切歯を少し小さくしたのが側切歯というイメージです。両者ともに、歯は平たく幅広な円柱形をしています。

前歯は幅広のなだらかなカーブで卵型に仕上げる

まず、切開線を決める際に、歯茎ラインの一番頂点部分にマーキング(緑色の点)を行います。この頂点を基準に、なだらかなカーブで卵形となるように輪郭形成を行いますが、平で幅広な円柱形をしている中切歯・側切歯は、なるべく切開の横幅(青の矢印)を取るようにします。

前歯は幅広のなだらかなカーブで卵型に仕上げる

このように頂点付近の横方向の長さ(黒矢印)が短いと、歯茎のラインは急激に立ち上がるため頂点が尖った形状になりやすく、歯茎が三角形になりやすくなります。

また、側切歯は中切歯より一回り小さいため、切開時に十分な横幅を確保しないと、歯茎のラインが尖りやすく、三角形の歯茎になりやすい歯です。

そのため、私は側切歯では意識的に横幅を十分確保するように切開デザインを行っています。

このように、わずか数ミリのカーブや横幅の違いだけでも、歯茎の印象は大きく変わります。そのため、自然な卵形の歯茎ラインを作るには、歯の形態を理解した上で切開線をデザインする経験と技術が重要になります。

犬歯は鋭角の三角形で、本来のとがった美しい形を再現する

中切歯・側切歯は「平たい円柱形」で、犬歯は「先端が尖った円錐形」をしています。歯の形態が異なれば、切開デザインも変えないと美しい歯茎のラインを作ることはできません。

犬歯は、先端が尖った円錐形の形をしており、歯の中央部分(緑色の線)が前に張り出すような特徴を持っています。

犬歯は、先端が尖った円錐形の形をしており、歯の中央部分(緑色の線)が前に張り出すような特徴を持っています。

この歯の中央部分(緑色の線)上に、歯茎のラインの頂点を設定して、犬歯は中切歯・側切歯と異なり、横幅を狭くした切開デザインで行います。

犬歯は中切歯・側切歯と異なり、横幅を狭くした切開デザインで行います。

犬歯では、中切歯・側切歯よりも横幅を狭くした鋭角な切開デザインにすることで、犬歯本来の尖った形態と調和した、自然で美しい歯茎のラインになります。

歯の大きさや湾曲、歯の向きは患者様ごとに異なるため、すべて同じ切開デザインでは美しく仕上がりません。私は患者様一人ひとりの歯の形態を分析し、それぞれに合わせて切開ラインを設計しています。

歯冠長延長術の手術直後の縫合した状態の歯茎のラインが、三角形であれば、そのまま治り、仕上がりは三角形のような形をした歯茎になってしまいます。

歯冠長延長術

上記症例のように、手術直後の時点で、それぞれの歯の形態に調和した自然な歯茎のラインになっていることが、美しい仕上がりの重要な条件になります。

歯茎の厚みによって、メスの角度を変える

歯茎の厚みにおいても、切開デザインは変わってきます。歯茎の厚みは、薄い方から厚い方まで人それぞれ異なります。

歯茎の厚みによって、メスの角度を変える

一般的な傾向として、ガミースマイルで歯茎が覆い被さって歯が短い方は、歯茎が厚い傾向にあります。

歯冠長延長術は、後戻りが少ない治療ではありますが、稀に後戻りを起こすことがありますが、その原因が「歯茎が分厚すぎる」方です。

歯茎が分厚いと、切開を加えて歯茎を切除しても、歯茎の断面自体に厚みが残っているため、治癒過程で再度、歯を覆い被さるようになり歯が短くなって治癒してしまうことがあります。

このように歯茎が分厚い方の歯冠長延長術を行う際は、当院では歯茎の厚みを薄くするような切開を行うようにしています。

歯茎が分厚い方の歯冠長延長術を行う際は、当院では歯茎の厚みを薄くするような切開を行う

通常歯茎の厚みが薄い・通常の厚みの方は、骨の頂上を目指してストレートに切開を行いますが、分厚い歯茎の方は、歯茎の厚みの中腹ぐらいのところで、内部の厚みを削ぎ落とすようにメスの角度を変えて、切開を加えるようにしています。

このように歯茎の厚みに応じてメスの角度を変えることで、歯茎の厚みを適切にコントロールし、術後の後戻りを起こさないよう工夫しています。

この切開方法は、歯茎が厚い患者様すべてに行うわけではありません。歯茎が薄い方に同じ切開を行ってしまうと、必要以上に歯茎が薄くなり、歯肉退縮などを起こす可能性があります。そのため、歯茎の厚みを診査した上で、患者様ごとにメスの角度を変えて治療を行っています。

飛び出した歯に合わせて、歯茎の高さを揃える

歯冠長延長術では、歯を長くするだけでは美しい仕上がりにはなりません。歯茎の高さをどれだけ揃えられるかが、口元全体の印象を左右します。

歯列不正などで、歯が前後にガタガタしていると歯茎の高さが変わってしまいます。

飛び出した歯に合わせて、歯茎の高さを揃える

歯が前方へ飛び出すほど、歯茎の頂点も高い位置になります。反対に、内側へ入り込んだ歯では歯茎も低い位置になるため、歯茎のラインが不揃いになります。

歯茎の高さをそろえた施術

このまま歯茎の高さを考慮しないで、それぞれの歯を同じように長くするだけの歯冠長延長術を行うと、歯茎の高さは不揃いのままで、統一感がなく審美的な仕上がりとは言えません。

一方、歯茎の高さを揃えた歯冠長延長術では、歯全体のバランスが取れて統一感のある綺麗な仕上がりのイメージになっています。

歯茎の高さをそろえた歯冠長延長術

このように歯茎の高さを揃えた歯冠長延長術を行うと、歯並びまで綺麗に改善したように見えるのではないでしょうか。

この方は、純粋に歯冠長延長術のみを行っており、歯列矯正などはしていません。

これは、遠近法による視覚効果で、歯並びがよく見えている状態です。

歯が中に入り込み、小さいとより歯は小さく見えてしまいますが、歯冠長延長術で左右でバランスをとりながら、歯を大きくしたことにより、あたかも歯が前に出てきたかのような印象になり、より綺麗な仕上がりになります。

歯茎の高さを揃える歯冠長延長術は、ガミースマイルを改善するだけでなく、より仕上がりを綺麗にすることができるため、当院では、単に歯茎を切除するだけではなく、患者様ごとの歯並びや歯の位置関係まで考慮し、歯茎の高さをミリ単位で調整しています。

ガミースマイルを改善するだけでなく、口元全体がより自然で美しく見える仕上がりを目指して治療を行っています。

実際に患者様からは、「歯並びまで綺麗になった気がします」「矯正したんですか?と聞かれました」と驚かれることもあります。

切開前の精度確認

歯冠長延長術では、メスを入れる前に最も重要な工程があります。それが、歯茎の頂点(Gingival Zenith Position)の位置決めです。

Gingival Zenith Position

Gingival Zenith Position(ジンジバル・ゼニス・ポジション)とは、歯茎の輪郭の中で最も高い位置(頂点)のことを指します。

当院では、まず最終的な歯の長さを決定した後、それぞれの歯の頂点となる位置にマーキングを行います。

この頂点を基準に、滑らかな丸みのある歯茎の輪郭をデザインしていきますが、この位置がわずかコンマ数ミリずれるだけでも、左右で歯茎の高さが違って見えたり、歯が傾いて見えたりすることがあります。

そのため、このマーキングは、歯冠長延長術の仕上がりを左右する非常に重要な工程です。

通常、歯科医師は患者様の頭側(12時方向)から治療を行います。

しかし、この角度では、歯茎の高さや左右差、歯軸のわずかなズレに気付きにくいことがあります。

そのため私は、マーキングを終えた後、一度患者様から離れ、必ず真正面へ回り込みます。そして、普段人と向き合って会話をするときと同じ目線で、左右の歯茎の高さや頂点の位置、歯の傾きが自然に見えているかを必ず確認してから切開を開始します。

わずか数十秒の確認ですが、この工程を行うかどうかで、最終的な歯茎の左右差や口元全体の印象は大きく変わります。

>>当院の歯冠長延長術について

手術前に「歯が長くなった状態」を目で確認できるシミュレーション

マウスピースシミュレーション

歯冠長延長術では、歯茎を1〜2mm整えるだけでも、笑顔の印象は大きく変わります。

そのため、

「実際どれくらいのサイズになるのか心配」

「歯が大きくなりすぎるのが怖い」

「数ミリ変わるだけで、どれくらい変わり映えがあるの?」

と不安に感じられる患者様も少なくありません。

当院では、そのような不安を少しでも解消できるよう、無料でマウスピースによるシミュレーションを行っています。

実際にご来院いただいた方のみにはなりますが、現在の歯型を型取りして、約1週間後を目安に、ご自宅へ郵送しております。

型取りをした模型上で、私自身が歯茎の頂点(Gingival Zenith Position)をマーキングし、実際の手術と同じ考え方で、滑らかな歯茎のラインを一本一本デザインします。

このマウスピースは、白色で作成しているため、マウスピースを装着し、実際に鏡でご覧いただくことで、歯冠長延長術後の歯の長さや笑顔の印象を、ご自身の目で具体的に確認することができます。

「思っていたより自然だった」

「これくらいなら安心して受けられそう」

とおっしゃる患者様も多く、治療前の不安を軽減できることも、このシミュレーションの大きなメリットです。

まとめ:「歯が小さいガミースマイル」は正しい見極めから改善が始まる

「歯が小さい」と感じていても、実際には歯そのものが小さいケースと、歯茎に覆われて本来の歯が短く見えているケースでは、必要な治療がまったく異なります。

だからこそ大切なのは、「どの治療を受けるか」ではなく、まずはガミースマイルの原因を正しく見極めることです。原因を正確に診断し、それぞれに適した治療を選択することで、より自然で美しい笑顔へ改善できることに繋がります。

大阪市天王寺区のヤスデンタルクリニックでは、無料カウンセリングでレントゲン撮影や歯の実測、歯肉溝の測定などを行い、「本当に歯が小さいのか」「歯茎に覆われて短く見えているだけなのか」をミリ単位で診断したうえで、患者様一人ひとりに最適な治療方法をご提案しています。

「自分はどのタイプなのか知りたい」「歯冠長延長術が適応なのか相談してみたい」という方は、ぜひ一度、無料カウンセリングへお越しください。患者様のお口の状態を詳しく診査し、原因から丁寧にご説明いたします。

監修者情報

松井泰隆院長

松井 泰隆

YASU DENTAL CLINIC 院長

東京歯科大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で口腔外科を学び、その後審美歯科やインプラント治療を行う医療法人に勤務し分院長などを歴任。

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