虫歯で歯が欠けるのはなぜ?原因・応急処置・治療法と「痛くない」ときの注意点

歯科コラム

虫歯で歯が欠けるのはなぜ?原因・応急処置・治療法と「痛くない」ときの注意点

虫歯で歯が欠けるのはなぜ?原因・応急処置・治療法と「痛くない」ときの注意点

食事中に「ガリッ」と嫌な感触がして歯の一部が欠けた、あるいは鏡を見たら奥歯が黒く崩れかけていた。そんな場面に遭遇すると、「このままで大丈夫だろうか」「痛くないけれど放っておいていいのか」と不安が膨らむものです。

実は、虫歯で歯が欠けるのは偶然ではなく、歯の内部で進行した虫歯が構造を弱らせた結果です。見た目は小さな穴でも、その奥では想像以上に崩壊が進んでいるケースは少なくありません。

この記事では、虫歯で歯が欠ける仕組みから、欠けたときにまず行うべき応急処置、痛みがないときこそ注意したい理由、そして欠けの大きさに応じた治療法と再発を防ぐための予防習慣まで、知っておきたい情報をひとつずつ解説していきます。早めに正しい知識を持っておくことで、ご自身の歯を守る選択肢はぐっと広がります。

虫歯で歯が欠けるメカニズム|内側から崩れる理由

歯は人間の体の中でもとりわけ硬い組織です。それにもかかわらず、「普通に食べ物を噛んだだけなのに歯が欠けた」という経験をされる方は少なくありません。「なぜ硬いはずの歯がこんなに簡単に崩れるのだろう」と疑問に感じるのは当然のことです。

その理由は、虫歯が歯の表面ではなく内部で広がるという性質にあります。歯の最も外側にあるエナメル質と、その内側にある象牙質では硬さが大きく異なり、虫歯の進み方にも違いがあります。ここからは、歯が内側から崩れていく仕組みと、痛みがないまま虫歯が見過ごされる理由、そして虫歯以外に歯が欠ける原因について詳しく見ていきます。

エナメル質の下で虫歯が広がる仕組み

虫歯は、口の中の細菌が食べ物に含まれる糖を分解して酸を作り出し、その酸が歯を溶かすことで始まります。最初に溶かされるのは歯の表面を覆うエナメル質ですが、エナメル質は非常に硬いため、酸が浸透するのは小さな点や溝に限られます。

ところが、その小さな穴を通り抜けた酸がエナメル質の内側にある象牙質に届くと、状況は大きく変わります。象牙質はエナメル質よりもやわらかく、酸による浸食が速く進むため、虫歯は横方向にも下方向にも広がりやすくなります。結果として、「表面は針の穴ほどの小さな入口しかないのに、中は大きく空洞になっている」という状態が生まれるのです。

この空洞化した部分は、見た目にはほとんどわかりません。しかし内部の支えを失った歯は、日常的な咀嚼の力にすら耐えられなくなります。ある日突然パキッと欠ける、その瞬間に至るまでの過程は、実は歯の内側で静かに進行していたというわけです。

「黒い」のに痛くない|進行した虫歯が見落とされる理由

「欠けた部分を見たら中が黒かった」「前から黒い点が見えていたけれど痛みがなかったので放っていた」。このように、黒い変色に気づいていても痛みがないために受診を先延ばしにするケースは多く見られます。

痛みが出にくい理由のひとつは、虫歯が象牙質まで進んでいても(C2〜C3の段階)、まだ神経に直接到達していない場合は強い痛みとして感じにくいという点にあります。冷たいものがしみる程度の軽い症状で済むため、「まだ大丈夫だろう」と判断してしまいがちです。

さらに注意が必要なのは、神経がすでに壊死してしまったケースです。神経が死んでしまうと、痛みを感じるセンサー自体が機能しなくなるため、かえって痛みがなくなります。「痛くない=治った」「痛くない=問題ない」と感じてしまいやすいのですが、実際にはむしろ虫歯がかなり進行したサインである可能性があるのです。

黒い変色が見えている、以前しみていた歯が急に痛まなくなった、といった変化を感じたときは、「痛くないから大丈夫」ではなく、「痛くないからこそ確認しておこう」という意識が大切です。

虫歯以外でも歯が欠ける?|歯ぎしり・酸蝕歯・外傷との違い

歯が欠ける原因は虫歯だけに限りません。同じ「欠けた」という結果でも、原因によって治療のアプローチは大きく異なるため、主な原因を知っておくことは適切な対応につながります。

まず、歯ぎしりや食いしばりは歯に非常に大きな力をかけます。就寝中の歯ぎしりでは体重の2〜3倍にもなる荷重がかかることがあり、健康な歯でもひび割れや欠けが生じることがあります。日中、無意識に上下の歯を接触させ続ける「TCH(歯列接触癖)」も同様のリスクを持っています。

次に、酸蝕歯です。酸性の強い飲食物(柑橘類、炭酸飲料、スポーツドリンク、酢など)を頻繁に摂取すると、虫歯菌の関与がなくてもエナメル質が化学的に溶解し、歯が薄くもろくなります。

また、スポーツ中の衝突や日常の転倒といった外傷で歯が欠けることもあります。噛み合わせの偏りが一部の歯に過大な力を集中させるケースも、長期的には歯の破折につながります。

「なぜ欠けたのか」を正確に見極めることが、的確な治療と再発防止への第一歩です。自己判断は難しい部分が多いため、歯科医院での検査を受けることをおすすめします。

歯が欠けたときにまず行うべき応急処置

歯が欠けたときにまず行うべき応急処置

歯が欠けた瞬間は驚きとともに、「今すぐどうすればいいのか」という不安に駆られるものです。すぐに歯科医院を受診するのが理想ですが、休日や夜間で受診が難しいこともあります。そうした場合でも、正しい応急処置を行うことで欠けた歯の状態を悪化させずに済む可能性が高まります。

ここでは、「欠けた破片の保存方法」「痛みやしみがあるときの対処」「やってはいけないNG行為」の3つに分けて、具体的な手順をお伝えします。

欠けた破片を保存する方法

歯が欠けたときに破片が手元にある場合は、捨てずに保存してください。破片の状態が良ければ、歯科医院で再接着できる可能性があります。

保存の際にもっとも重要なのは、破片を乾燥させないことです。乾燥すると歯の表面の構造が変化し、接着しにくくなります。理想的な保存液は「歯の保存液」や「生理食塩水」ですが、手元にない場合は「牛乳」で代用できます。いずれかの液に浸した状態で清潔な容器に入れ、できるだけ早く歯科医院に持参してください。

なお、水道水で破片をゴシゴシ洗うことは避けましょう。歯の根元付近で欠けた場合、破片の表面に歯根膜の細胞が残っている可能性があり、水道水で洗うとその細胞がダメージを受けてしまいます。汚れが気になる場合は、保存液の中で軽くすすぐ程度に留めてください。

痛みやしみがあるときの一時的な対処

歯が欠けた後に痛みやしみを感じる場合、受診までの間にできる一時的な対処法を知っておくと安心です。

まず、市販の鎮痛剤(ロキソプロフェンやイブプロフェンなど)を用法・用量を守って服用することで、一時的に痛みを緩和できます。ただし、痛みが治まっても歯の状態が回復したわけではないので、受診は必ず行ってください。

食事の際は、冷たいものや熱いものは避け、硬い食べ物も控えましょう。欠けた歯に刺激が加わると痛みが強まるだけでなく、さらに欠けが広がるおそれがあります。噛む際には欠けた側とは反対側を使い、できるだけ刺激を避けるよう意識してみてください。

口腔内の清潔を保つことも大切です。アルコールフリーの洗口液でやさしくうがいをすると、欠けた部分への刺激を抑えながら細菌の繁殖を防げます。

やってはいけないNG行為

不安な気持ちからつい行いがちですが、以下の行動は状態を悪化させるリスクがあるため避けてください。

まず、欠けた部分を舌や指で繰り返し触ることです。鋭利な断面で舌や頬の粘膜を傷つけるだけでなく、指先の細菌が欠けた箇所から入り込み、感染のリスクが高まります。

次に、市販の接着剤で欠けた破片をくっつけようとする行為です。歯科用でない接着剤は口腔内での安全性が確認されておらず、歯ぐきや周囲の組織を傷める可能性があります。また、不適切な位置で接着すると、歯科医院での処置がかえって難しくなることもあります。

「小さく欠けただけだから」と放置して様子を見続けることも避けたい行動です。歯は自然に再生しないため、小さな欠けも時間の経過とともに拡大する可能性があります。

強い圧をかけてのうがいも注意が必要です。欠けた部分が揺れている場合、水圧で状態が悪化することがあります。やさしく口に含む程度に留めましょう。

欠けた歯を放置するとどうなる?知っておきたいリスク

欠けた歯を放置するとどうなる?知っておきたいリスク

「痛くないから」「小さく欠けただけだから」「忙しいから来週にしよう」そんな理由で欠けた歯を放置してしまう方は少なくありません。しかし、歯は皮膚や骨と違って自然治癒する組織ではないため、放置するほど状況は悪化していきます。

まず、欠けた部分からは内部の象牙質がむき出しになっています。象牙質はエナメル質よりやわらかく、虫歯菌の酸に対する抵抗力が低いため、そこから虫歯が急速に進行します。「前から小さく欠けていたところが、数か月後には大きく崩れていた」というケースは珍しくありません。

欠けた範囲がさらに拡大すると、虫歯が神経(歯髄)に到達する可能性も高まります。こうなると、強い痛みや腫れが生じるだけでなく、神経を取る治療(根管治療)が必要になり、治療の回数も費用も大幅に増えることになります。「あのとき早く行っておけば、もっと軽い治療で済んだのに」と後悔される方も少なくないのです。

影響は欠けた歯だけにとどまりません。歯が欠けたことで噛み合わせのバランスが崩れると、反対側の歯や隣の歯に過剰な力がかかり、それらの歯にもひび割れや摩耗が起きることがあります。さらに、噛み合わせの変化が顎関節に負担をかけ、口を開けるときの痛みや音として現れる場合もあります。

前歯の場合は見た目への影響も大きく、欠けた形状によっては発音に支障が出ることもあります。小さな欠けであっても自然に治ることは決してありません。「気になっているけれど痛みはないから」という状態のうちに歯科医院を受診することが、歯を守るための最も確実な方法です。

欠け方の大きさで変わる治療法|状態別にわかりやすく解説

欠け方の大きさで変わる治療法|状態別にわかりやすく解説

「欠けた歯を治したいけれど、どんな治療になるのだろう」「自分の場合は簡単に治るのか、それとも大がかりな治療が必要なのか」こうした不安は、欠けた歯を抱える方にとって共通の悩みです。

実際、治療法は欠けた範囲や深さ、虫歯の進行度、神経の状態などによって大きく異なります。ここでは「小さな欠け」から「歯を残せないほどの崩壊」まで、状態に応じた治療法を段階的にご紹介します。ご自身の状況に近いものを見つける目安としてお読みください。

小さく欠けた場合|コンポジットレジンでの即日修復

欠けた範囲がエナメル質から浅い象牙質にとどまっており、サイズも小さい場合には、コンポジットレジンと呼ばれる歯科用のプラスチック素材を直接詰める方法が一般的です。

この方法の大きな利点は、型取りが不要で、多くの場合その日のうちに治療が完了することです。虫歯の部分を取り除いた後、レジンを少しずつ充填して光で固め、最後に噛み合わせと形を整えます。

ただし、「レジンを詰めるだけ」とはいっても、仕上がりの質には差が出ます。色調を周囲の歯に合わせる技術、表面をなめらかに仕上げる精度、虫歯の取り残しがないかの確認、こうした一つひとつの工程の丁寧さが、見た目の自然さや修復物の持ちを左右するのです。

ダイレクトボンディングという選択肢|審美性と歯の保存を両立

小さな欠けや前歯のすき間、歯の形の修正、軽度の変色といったケースには、「ダイレクトボンディング」という治療法が選択肢に入ります。

ダイレクトボンディングは、歯をほとんど削ることなく、レジンを直接盛り付けて形態と色調を再現する手法です。天然歯の色のグラデーションや表面の質感まで細かく再現できるため、修復箇所が目立ちにくいのが特徴です。また、将来的に欠けや変色が生じた場合にも部分的な修正がしやすく、やり直しの負担が少ないという利点もあります。

この治療では、拡大鏡を使った精密な視野のもとで施術を行うことが仕上がりの差を大きく生みます。肉眼では見えにくい微細な段差や色調のムラを確認しながら作業することで、より自然で長持ちする修復が可能になります。

ただし、すべてのケースにダイレクトボンディングが適しているわけではありません。欠けの範囲や噛み合わせの力のかかり方によっては、セラミックの被せ物など別の方法が適切な場合もあります。適応の見極めも含めて、まずは歯科医院で相談されることをおすすめします。

中程度に欠けた場合|詰め物・被せ物による修復

象牙質の深い部分まで欠けが及んでいるケースでは、コンポジットレジンだけでは強度が不足する場合があります。このような場合、虫歯を丁寧に除去したうえで型取りを行い、詰め物(インレー)または被せ物(クラウン)を作製して装着する方法が選択されます。

治療の流れとしては、まず虫歯を取り除き、必要に応じて歯の形を整えます。その後、精密な型取りを行い、模型をもとに技工士が詰め物や被せ物を作製します。後日、出来上がった修復物を装着し、噛み合わせを調整して完了です。

ここで気になるのが素材の選択です。保険適用の素材と自費のセラミックでは、審美性・耐久性・歯との適合精度に違いがあります。セラミックは天然歯に近い色調と透明感を再現でき、表面がなめらかで汚れが付きにくいという特徴があります。ただし、「値段が高い素材が必ず最適」というわけではありません。噛む力の強さ、修復する歯の位置、対合歯(噛み合う相手の歯)の状態などを総合的に考慮し、症例ごとの条件に合った素材を選ぶことが大切です。

また、素材の良さを最大限に引き出すには、型取りの精度や技工士の技術も大きく関わります。マージン(歯と修復物の縁)をいかに精密に合わせるかが、修復物の持ちと二次虫歯の予防に直結するのです。

大きく欠けた場合・神経まで達した場合|根管治療と被せ物

虫歯が歯の神経(歯髄)にまで到達している場合は、強い痛みや歯ぐきの腫れといった症状が出ることがあります。一方、前述のように神経がすでに壊死している場合は痛みを感じなくなっていることもあります。いずれの場合も、根管治療(神経の治療)が必要になります。

根管治療では、感染した神経組織を取り除き、根管内部を洗浄・消毒したうえで薬剤を充填して封鎖します。その後、歯の内部に土台(コア)を立て、その上に被せ物を装着することで歯の形態と噛む機能を回復します。

知っておきたいのは、神経を取った歯は時間の経過とともに脆くなりやすいという点です。神経が通っていた歯には血液を通じた栄養供給がなくなるため、歯質が乾燥し、割れやすくなるリスクがあります。「治療が終わったから安心」ではなく、被せ物の素材選定と定期的なメンテナンスがその後の歯の寿命を大きく左右します。

歯を残せないほど大きく崩壊した場合|抜歯後の選択肢

虫歯が歯根の深くまで進行し、歯として機能を回復させることが難しいと判断された場合には、残念ながら抜歯が必要になるケースがあります。

抜歯後の歯を補う方法(補綴)としては、大きく分けてインプラント・ブリッジ・入れ歯の3つの選択肢があります。

インプラントは、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に被せ物を装着する方法です。他の歯に負担をかけない独立した構造であることが大きな特徴で、天然歯に近い噛み心地が得られます。CTによる精密な診断とシミュレーション、ガイド手術の活用によって、埋入位置や角度を厳密に計画し安全性を高めることができます。

ブリッジは、欠損した歯の両隣の歯を削って土台にし、橋を渡すように連結した被せ物を装着する方法です。固定式のため装着感に優れますが、健康な歯を削る必要がある点がデメリットです。

入れ歯は、取り外し式の補綴装置です。保険適用で対応可能ですが、装着感や噛む力には限界があります。素材や設計を工夫した自費の入れ歯(金属床やノンクラスプなど)では、薄さや温度伝達、見た目の自然さを改善できます。

どの方法が最適かは、残っている歯の状態、骨の量、全身の健康状態、ご本人の生活スタイルなどによって異なります。それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、歯科医師と相談しながら選択することが大切です。

欠けた歯の修復で仕上がりに差が出るポイント

欠けた歯の修復で仕上がりに差が出るポイント

「治療するなら、できるだけきれいに、そして長持ちさせたい」これは欠けた歯の治療を検討されている方に共通する思いではないでしょうか。

同じ治療法を選んだ場合でも、処置の一つひとつの工程にどれだけ丁寧さと精度を持たせるかによって、仕上がりの見た目や修復物が長持ちするかどうかに違いが出てきます。ここでは、治療の質を左右する具体的なポイントをご紹介します。

拡大視野での精密な処置が持ちを左右する

虫歯の治療において、「取り残し」と「削りすぎ」はどちらも避けたいリスクです。虫歯の取り残しがあれば修復物の下で再び虫歯が進行しますし、必要以上に歯を削れば歯の寿命を縮めてしまいます。

肉眼だけの視野では、虫歯と健全な歯質の境界線や、修復物と歯の縁(マージン)にわずかな段差が残っていないかを正確に確認することには限界があります。高倍率の拡大鏡を用いることで、こうした微細な部分まで視認しながら処置を進められるため、虫歯の取り残しを防ぎつつ、健康な歯質をできる限り残す精密な治療が可能になります。

マージンのわずかな段差は、時間の経過とともにそこに汚れが溜まり、二次虫歯の原因となります。「目に見えないほど小さな差」が、数年後の修復物の持ちと歯の健康を大きく分けるのです。

素材選びは「万能」ではなく「適材適所」

修復に使う素材にはレジン、セラミック、ジルコニア、金属など複数の種類があり、それぞれに長所と限界があります。「どの素材が一番良いですか」と聞かれることは多いのですが、実際にはすべてのケースに最適な万能素材は存在しません。

たとえば、噛む力が強くかかる奥歯と、見た目の美しさが重視される前歯では、求められる性能が異なります。対合歯(噛み合う相手の歯)が天然歯なのか修復物なのかによっても選択は変わりますし、歯ぎしりの有無や残っている歯の量なども考慮すべきポイントです。

「値段が高い素材を選べば安心」というわけではなく、ご自身の口の中の条件に合った素材を、歯科医師と相談しながら選ぶことが、結果として満足度の高い治療につながります。

前歯の欠けを審美的に改善したいとき|セラミック矯正という選択肢

前歯が大きく欠けてしまった場合や、過去に修復した詰め物・被せ物が変色・劣化してきた場合、「欠けた部分を治すだけでなく、歯並びや色も含めて全体的にきれいにしたい」と考える方もいらっしゃいます。

そうしたケースで選択肢のひとつとなるのが、セラミック矯正です。セラミック矯正は歯を動かすのではなく、被せ物(セラミッククラウン)を用いることで歯の色調・形態・歯並びを短期間で総合的に改善する審美治療です。

矯正装置を長期間装着する必要がないため、見た目が気になる期間を短くできるのが特徴です。治療にあたっては、「削る量を最小限にする」「神経を取らない」「歯軸を無理に変えない」という方針のもと、咬合(噛み合わせ)や清掃のしやすさ、長期的な安定性まで配慮した設計を行うことが重要です。

当院では、過去に他院でセラミック矯正を受け、見た目や噛み合わせに満足できず「やり直し」を希望される方への対応も行っています。気になる方は、まず専門サイトで詳しい情報をご確認ください。

>>セラミック矯正専門サイトはこちら

虫歯で歯を欠けさせないための予防習慣

虫歯で歯を欠けさせないための予防習慣

治療によって欠けた歯を修復できたとしても、虫歯になりやすい生活習慣がそのまま続いていれば、同じ歯の再治療や別の歯の虫歯リスクが残ります。「治療 → 再発 → さらに大きな治療」という悪循環を断ち切るためには、毎日の生活の中で虫歯のリスクを減らす習慣を身につけることが大切です。

ここでは、日常で取り組める具体的な予防のポイントを3つご紹介します。

間食のとり方と飲み物の選び方

虫歯の発生には「何を食べるか」だけでなく、「どのくらいの頻度で食べるか」が大きく影響します。口の中では、食事のたびに虫歯菌が酸を作り出し、歯の表面が溶ける(脱灰)状態になります。通常は唾液の力で元に戻る(再石灰化)のですが、間食の回数が多いと脱灰の時間が長くなり、再石灰化が追いつかなくなるのです。

「間食をまったくしない」というのは現実的ではありませんが、「だらだら食べ続ける」ことを避けるだけでもリスクは大きく下がります。たとえば、甘いお菓子を少しずつ何回にも分けて食べるよりも、決まった時間にまとめて食べるほうが歯への負担は軽減されます。

飲み物の選び方も重要です。砂糖入りの清涼飲料水やスポーツドリンクを日常的に飲んでいると、それだけで虫歯リスクが高まります。普段の水分補給は水やお茶を中心にし、酸性の強い飲み物を摂った後は水で口をすすぐ習慣をつけると良いでしょう。

特に気をつけたいのが就寝前の飲食です。睡眠中は唾液の分泌が大幅に減少するため、寝る前に糖分を摂取するとお口の中が酸性の状態のまま長時間続いてしまいます。就寝前の飲食を控えることは、虫歯予防において非常に効果的な習慣です。

ブラッシングと定期メンテナンスの組み合わせ

毎日の歯磨きは虫歯予防の基本ですが、ブラッシングだけですべての汚れを取り除くことは難しいのが現実です。歯と歯の間や歯ぐきとの境目には、歯ブラシの毛先が届きにくい部分があり、そこに残った歯垢は時間が経つと歯石に変わります。歯石は歯ブラシでは落とせないため、歯科医院でのクリーニングが必要です。

定期的にメンテナンスを受けることのもうひとつの大きな意味は、虫歯の早期発見です。自覚症状がない段階で虫歯を見つけることができれば、小さな処置で済みます。「欠けてから駆け込む」のではなく、「欠ける前に気づける」体制を日常的に整えておくことが、結果的に通院の負担も治療費も軽減することにつながります。

ご自身に合ったブラッシング方法がわからない場合は、歯科衛生士に相談してみてください。磨き方のクセや見落としやすいポイントを教えてもらうことで、毎日のケアの質がぐっと上がります。

歯ぎしり・食いしばりへの対策

虫歯予防に加えて忘れてはならないのが、歯ぎしりや食いしばりへの対策です。先にお伝えしたとおり、歯ぎしりや食いしばりは歯に非常に大きな力をかけるため、虫歯の有無にかかわらず歯が欠ける原因になります。

就寝中の歯ぎしりに対しては、ナイトガード(マウスピース)の装着が有効な対策です。歯にかかる力を分散させることで、歯やその修復物を保護する効果が期待できます。

また、日中に無意識に上下の歯を接触させ続ける「TCH(歯列接触癖)」にも注意が必要です。通常、安静時には上下の歯の間にはわずかなすき間があるのが正常な状態です。デスクワーク中やスマートフォンを操作しているときなどに、ふと気づくと歯を噛みしめていないかを意識してみてください。気づいたときに力を抜く、という習慣を続けることが対策の第一歩です。

まとめ:虫歯で歯が欠けても、早めの対応で歯を守れる

まとめ:虫歯で歯が欠けても、早めの対応で歯を守れる

虫歯で歯が欠ける原因は、歯の表面ではなく内部で虫歯が静かに進行し、構造が弱くなっていることにあります。見た目には小さな穴でも、内側では大きく空洞化しているケースは珍しくありません。

そして、「痛みがない=問題ない」ではないという点は、この記事を通じてお伝えしたかった大切なポイントです。痛みを感じないまま虫歯が進行しているケースや、神経が壊死して痛みが消えているケースもあるため、自覚症状だけで判断することにはリスクがあります。

欠けた歯の治療は、小さな欠けのレジン修復から、根管治療を経た被せ物、さらには抜歯後のインプラントやブリッジまで、状態に応じた選択肢が用意されています。同じ治療であっても、拡大視野での精密な処置や症例に合った素材選定など、工程の質が仕上がりと耐久性を左右します。

そして何より、治療後に再び同じことを繰り返さないためには、間食のとり方、就寝前の飲食を控えること、定期的なメンテナンス、歯ぎしりへの対策といった日々の予防習慣が欠かせません。

「自分の歯は今どの段階にあるのだろう」「どの治療法が合っているのだろう」こうした疑問は、実際にお口の中を診てみないとわからないことが多いものです。気になる症状がある方は、まず歯科医院での相談・カウンセリングを受けてみてください。不安を抱えたまま過ごす時間を減らし、ご自身に合った治療と予防の道筋を見つけること。それが、大切な歯を長く守っていくための確かな第一歩になります。

 

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監修者情報

松井 泰隆  YASU DENTAL CLINIC 院長

東京歯科大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で口腔外科を学び、その後審美歯科やインプラント治療を行う医療法人に勤務し分院長などを歴任。

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