入れ歯が、ガタガタしてご飯が噛めないと、ご相談に来られました。ご来院当時は、90歳にして、現役でお仕事をされており、大きな会社の会長職をされている患者様でした。
朝5時に会社に出社して、仕事をこなすパワフルな方です。
残ってる歯もグラグラしている為、総入れ歯になるだろうとお考えになられていましたが、極力上あごを覆わない入れ歯にして欲しいと、ご希望を頂きました。
目次
天然歯を活かして、上あごを覆わない総入れ歯
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検査を行い、残る歯の診断を行いました。何本かは、抜歯が必要となりましたが、残る歯は極力残して、入れ歯の安定に使う事のできる、コーヌステレスコープという手法で治療を行いました。天然の歯を支えにしている為、上あごの真ん中をくり抜く事ができ、違和感の少ない快適な総入れ歯にする事が可能になります。
治療前(部分入れ歯装着時)
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残っている歯にクラスプと言われるフックをかけて安定をさせる、部分入れ歯を使用されていました。クラスプの一部の歯は負担に耐える事ができなかったのか、数年前に抜歯になり、部分入れ歯が修理されている状態で、不安定な状態でした。
上あごの真ん中には、太い金属のフレームが入っているのが分かります。
治療前(部分入れ歯無しの状態)
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上下共に、奥歯の揺れが大きく、今にも取れそうな状態でした。左下には、20年ほど前に入れた、ブレード型のインプラントが入っていましたが、これも揺れが大きかったため撤去を行っていくことになりました。
インプラント撤去

今では使用されてはいませんが、過去にはこのような板状のブレード型のインプラントが度々使用されていました。インプラント周囲の骨は溶けてしまい、グラグラの状態だったので、撤去を行いました。
治療後(入れ歯未装着時)
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上の前歯には、天然歯活かして、総入れ歯の安定に寄与するコーヌステレスコープを使用しています。上下左右奥歯には、補助的にインプラントを計4本入れて入れ歯の支えとしています。
コーヌステレスコープとは!?

コーヌステレスコープとは、お茶の筒の原理を応用したものになります。お茶の筒は、上の蓋だけ持っても、下の筒が落ちる事はありません。これは、お茶の葉が湿気ないように、内部に空気が入らないように、ピッタリと蓋と筒がフィットしている構造となっています。これを入れ歯の維持安定に応用したのが、コーヌステレスコープ入れ歯となります。
コーヌステレスコープ総入れ歯
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保存する事ができた、上の前歯4本にコーヌステレスコープを使用しています。歯の上に、お茶の筒に該当する物を装着し、総入れ歯の中には、お茶の蓋に該当する部分が組み込まれています。この歯(筒)と総入れ歯(蓋)がガチっとはまり込むことで、総入れ歯が安定し、簡単には外れなくなります。
上あごがない総入れ歯
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一般的な、上の総入れ歯は、上あごが全て覆われており、大きな形になってしまいます。この上あご部分は、発音や咀嚼など様々な舌の動きにより触れる部分なので、この部分が覆われているかいないかで、違和感や使い心地が大きく変わってきます。今回は、コーヌステレスコープを使う事により、総入れ歯が外れない機構になっている為、上あごを覆わずに治療できました。
治療後(総入れ歯装着時)
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上の歯は、コーヌステレスコープとインプラントで支えられた総入れ歯で治療を行いました。もし将来的にご自身の歯が失われた場合も想定して、この形にしています。天然の歯が仮に1本2本と抜歯になったとしても、引き続きこの入れ歯をご使用して頂けるようにしています。次に起こるトラブルを予測して、もしもの時に対応しやすいようにしています。
下の歯は、前歯6本は天然の歯をそのまま活用して、インプラントを支えに使い部分入れ歯を装着しています。
治療前後のレントゲン
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奥歯のグラグラの歯や、古いインプラントは撤去を行い、上下左右1本つづインプラントを使用して、入れ歯を補助的に支えています。
治療期間は1.5年と期間を要しましたが、患者様も、「使い心地もよく、頑丈で、ご飯もしっかり噛める!」と大変喜んで頂きました。
現在92歳にして、現役でお仕事をされ、休みの日にはゴルフもされる活力溢れる素敵な患者様でした。スケジュール管理も分刻みで手帳にびっしり記載されており、人生の先輩として尊敬し学ぶ事が多かったように思います。
これからもメンテナンスで通っていただいているので、しっかり維持管理してまいります。
| 年代・性別 | 90代男性 |
| 主訴 | ご飯が噛めない、入れ歯がガタガタする、上あごを覆わない入れ歯が良い |
| 治療内容 | コーヌステレスコープ総入れ歯、インプラント併用 |
| 費用 | 精密金属床義歯1装置50万×2個(上下顎),義歯用インプラント1本25万×4本,コーヌステレスコープ18万×4本,サイナスリフト10万×1箇所 |
| 期間 | 1.5年 |
| リスク・副作用 | インプラントもご自身のブラッシングを行わないと歯周病になります。天然の歯同様ブラッシングを行い定期的なメンテナンスが重要です。この義歯はご自身で着脱でき、インプラント周囲の清掃が非常に簡単な為、メンテナンスしやすい工夫もされております。 |
YASU DENTAL CLINIC
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監修者情報

松井 泰隆 YASU DENTAL CLINIC 院長
東京歯科大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で口腔外科を学び、その後審美歯科やインプラント治療を行う医療法人に勤務し分院長などを歴任。
総入れ歯でお困りの方は、是非一度ご相談下さい。
当院では初診時無料カウンセリングを行っております。
