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セラミックの歯はヤバい、絶対ダメと言われる理由

『セラミックは絶対ダメって聞いたけど、本当?』
『セラミック矯正は良くないらしいけれど、セラミック治療とは違うの?』
『セラミックは悪い治療なんですか?興味はあるけれど不安…』

セラミック矯正を検討されている方や、一通りネットで調べてみたという方は、『セラミックは絶対にダメだ』という意見を目にしたことがあるかと思います。また最近だと、芸能人の藤田ニコルさんがセラミック矯正を行ったことを報告し、歯科医師が『安易にセラミック矯正を勧めるような発信は絶対にダメ』というような発言をされていました。

このような意見には一部賛同するところもありますが、一般の患者様には『セラミック治療』と『セラミック矯正』を混同している方も多く、まだまだ正しい情報が届いていないように思います。

そこでこのページでは、セラミック矯正のやり直し(リカバリー)を専門的に行う当院が、セラミックはヤバい、絶対にダメだと言われる理由を解説します。

当院では、他院で行ったセラミック矯正のやり直し(リカバリー)を専門的に行っております。セラミック矯正のやり直しは難易度の高い治療のため、どこの歯科医院でも行えるというわけではありませんが、当院では専門的に行っておりますのでご安心ください。

まずは一度、当院のセラミック矯正の症例をご覧ください。症例をご覧いただけば当院の技術力が一目でご理解いただけます。また、当院ではセラミック矯正や他院でのセラミック矯正のやり直しの治療をご希望の方に、無料でのカウンセリングを行っております。お気軽にご相談へお越しください。

セラミックの歯はヤバい、絶対ダメって本当?

ネットなどを見てみると、セラミックの歯はヤバい、絶対ダメだといった意見が散見されますが、そもそも『セラミックの歯』とは何なのか、良く知らないという方も多いのではないでしょうか。

まずは簡単に、セラミックの歯とはどういったものなのか、ご説明させていただきます。

セラミックとは

セラミックとは、虫歯の治療などで歯を削った箇所の詰め物・被せ物に使用される素材の名前です。虫歯治療以外でも、セラミックは歯の見た目を整えるためのセラミック矯正や、インプラントの上部構造の人工歯などに使用されています。セラミックの主な特徴としては、以下が挙げられます。

  • 見た目に美しく天然歯と並んでもよく馴染む
  • 前歯など目立つ箇所の治療にも適している
  • 経年劣化しにくく変色なども起きにくい
  • 自費治療のため銀歯やレジンと比べて費用負担は大きい

従来の同様の治療では、歯科用プラスチックのレジンや、銀歯などが使用されてきました。これらの素材は保険診療が適用できるため費用負担が少なく済む反面、審美性の問題や経年劣化による再治療、二次カリエスのリスクが高いことが知られています。

対してセラミックは、審美性に優れる点や、経年劣化しにくい点、適切に治療を行えば二次カリエスのリスクが低い点など、従来の素材にはない利点があります。自費診療で費用負担が大きくなることに目を瞑れば、患者様にとって非常にメリットの多い素材です。

セラミック治療とセラミック矯正の違い

セラミック治療とセラミック矯正の違い

セラミック治療とセラミック矯正は、混同されることが非常に多いのですが、実は目的が異なる治療です。

セラミック治療とは、虫歯をはじめ何らかの理由で歯の一部を欠損した際に、その箇所をセラミックで補う治療です。経年劣化しにくく二次カリエスのリスクの低いセラミックで欠損箇所を補うことで、咬合機能を回復し、虫歯の進行や再発などを防ぎます。

セラミック矯正とは、元々の自分の歯の上に、セラミックの被せ物を被せることで、歯の形や向きを整えて綺麗な歯並びに見えるように調整する治療です。歯を動かす訳ではなく、歯を削ってその上にセラミックの被せ物を被せるので、セラミック矯正と呼ばれてはいますが、厳密には矯正治療というよりも、審美治療というのが適しています。

『セラミックの歯はヤバい、絶対ダメ』だと言われているのは、主にセラミック矯正についてです。セラミック矯正を行う際には、被せ物の厚みの分だけご自身の健康な歯を削る必要があり、それによってさまざまなデメリットやリスクが生じます。

藤田ニコルさんも行ったセラミック矯正

芸能人の藤田ニコルさん(通称:にこるん)が、セラミック矯正を行ったことをご自身のSNSアカウントで報告し、ちょっとした炎上状態になったことを覚えている方も多いのではないでしょうか。

藤田ニコルさんが炎上した際には、主に『セラミック矯正にはリスクやデメリットもあるので、安易に広めないでほしい』『若い人への影響力が強い芸能人だからこそ、情報発信には気をつけてほしい』といった意見が目立ちました。

セラミック矯正は先述の通り、健康な歯を削ることが前提となり、デメリットやリスクも大きい治療です。ここからは、セラミック矯正が絶対ダメだと言われる理由である、セラミック矯正のデメリットやリスクについてご説明いたします。

>>藤田ニコルさんの炎上や芸能人のセラミック矯正事情について

セラミック矯正はヤバい・絶対ダメな理由

セラミック矯正はヤバい・絶対ダメな理由

ここからは、セラミック矯正はヤバい、絶対ダメだと言われる理由である、セラミック矯正のデメリットやリスクについてご説明いたします。

またデメリットやリスクがある治療なのに、なぜ人気が高いのか、どんな人に適した治療なのかといった点にも、後ほど言及します。セラミック矯正に興味をお持ちの方や、治療を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

セラミック矯正が絶対ダメな7つの理由 

セラミック矯正が絶対ダメだと言われる理由である、セラミック矯正の主なリスクやデメリットは、以下の7点です。

  1. 一度削った歯は元に戻らない
  2. 健康な歯を削ると歯の寿命が縮まる
  3. 歯の神経を抜く場合がある(抜髄)
  4. 必ず理想的な見た目になるわけではない
  5. 噛み合わせの調整がうまくできない場合がある
  6. セラミック矯正した歯が虫歯になることがある
  7. セラミック矯正後に口臭がすることがある

これら7点について、以下でそれぞれ詳しく解説します。

①一度削った歯は元に戻らない

セラミック矯正を行い歯を削ると、治療前の状態には絶対に戻せません。健康な歯を削ることにはさまざまなリスクやデメリットがあります。健康な歯を一度削った後に、やっぱり元に戻すということはできません。一度歯を削ったのであれば、デメリットやリスクを抱え続けることになります。

そのため特殊な症例や何か理由がある場合を除いて、当院では健康な天然の歯までセラミックにすることを勧めることはありません。

②健康な歯を削ると歯の寿命が縮まる

健康な歯を削ると、歯の寿命が縮まってしまいます。1本の歯が治療に耐えられる回数は5回と言われており、特にセラミック矯正の被せ物は歯を大きく削ってしまうため、歯の寿命を縮める原因になります。

当院では最新の設備と経験豊富な院長の技術で、歯を削る量を最小限にすることで、歯の寿命をなるべく短くしない工夫をしています。それでも健康で治療を行っていない歯と比べると、寿命は短くなる傾向にあります。

③歯の神経を抜く場合がある(抜髄)

③歯の神経を抜く場合がある(抜髄)

セラミック矯正の際には、患者様の理想とする歯列の見た目を実現するために、歯を削ってセラミックの被せ物を装着します。この際に、患者様の理想とする歯列と、現在の歯列に大きな差がある場合、歯を大きく削らなければいけない場合があります。

歯を大きく削ると、歯髄と呼ばれる歯の神経を含んだ組織が露出してしまう可能性があります。また歯髄が露出しない場合でも、歯髄を覆う歯質が薄くなりすぎると、外部からの刺激に過敏になってしまうことがあります。

こういった場合、歯髄を抜く処置が必要になりますが、歯髄を抜くと歯の寿命は大幅に短くなってしまいます。

当院では歯髄を抜くことによる歯へのデメリットを非常に重く捉えており、当院のセラミック矯正で歯髄を抜くことはありません。どうしても歯の神経を抜く必要があるようなケースでは、短期間のマウスピース矯正を組み合わせて治療を行い、歯を削る量を少なくして歯髄を抜くことを回避します。

④必ず理想的な見た目になるわけではない

ほとんどの場合、セラミック矯正を検討されている方は、お口元の審美性を高めることを目的にされています。歯を削るリスクを理解した上で、セラミック矯正を行うことでより良い見た目になることを希望されているかと思います。

しかしセラミック矯正を行っても、必ず理想的な見た目になるわけではありません。

たとえば、セラミック矯正を行う歯科医師の審美治療の経験が浅かったり、患者様との打ち合わせが不十分だったりすると、周りの歯の色に馴染まないセラミックを作ってしまい、理想的ではない見た目になってしまうことがあります。

他院で前歯の1本だけをセラミック矯正で治療して、周りの天然の歯の色に馴染まない白いセラミックを入れてしまった患者様もおられます。

歯を削るリスクを負って治療を行ったセラミック矯正で、このような理想的でない見た目になってしまう患者様もおられることを考えると、セラミック矯正は絶対ダメだという意見も納得できるのではないでしょうか。

⑤噛み合わせの調整がうまくできない場合がある

セラミック矯正は審美性を追求する治療ではありますが、審美性ばかり優先すると噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。実際に、機能性を後回しにしてしまったセラミック矯正を受けて、当院でセラミック矯正のリカバリーを行った患者様もおられます。

特に問題になることが多いのが、噛み合わせのあっていないセラミック矯正です。噛み合わせがうまく調整できていなければ、将来的に歯列全体にさまざまなトラブルが発生します。このようなケースでは歯ぐきに負担が掛かりやすく、歯ぐきが炎症を起こしてしまうことがあります。さらに、歯ぐきの炎症を発端に歯肉退縮が起きると、虫歯や歯周病のリスクが高まり、結果として審美性も低くなってしまいます。

もちろんセラミック矯正において審美性は大切な要素ですが、だからといって機能性の伴わないセラミック矯正を行うのは、絶対にダメだということです。

⑥セラミック矯正した歯が虫歯になることがある

セラミック矯正が絶対ダメだと言われる理由の一つに、セラミック矯正を行った歯が虫歯になってしまうことがある、という点が挙げられます。

セラミック矯正で使うセラミックの被せ物は人工物のため、被せ物が虫歯になることはありません。しかしセラミックの土台となっているのは天然の歯のため、お口の中の衛生環境が悪いと虫歯になります。特に被せ物の精度が悪く、土台となる歯とピッタリと適合していない場合などは、虫歯になるリスクが高まります。

土台となる歯が虫歯になってしまうと、被せ物との適合が悪くなり、破損などのトラブルの原因となります。虫歯を治療する際には被せ物を外しますが、虫歯治療で土台の歯を削ると被せ物と適合しなくなるため、セラミックの作り直しが必要になります。

⑦セラミック矯正後に口臭がすることがある

セラミック矯正を行ったあとに、口臭がするようになることがあります。セラミック矯正後に口臭がするようになった場合、以下のような理由が考えられます。

  • セラミックと歯肉の間に歯垢が溜まっている
  • セラミックの被せ物がうまくフィットしていない
  • セラミックのブリッジの下に汚れが溜まる
  • ハイブリッドセラミックを使用したことによる経年劣化
  • セラミック矯正した箇所が歯周病になっている
  • 接着剤の劣化
  • セラミックの形態による清掃性の悪化や口の中の乾燥

セラミック矯正後に口臭がする場合、ほとんどはセラミックの被せ物の形態や材質などが口臭の原因となっており、簡単な修理やクリーニングでは対応できません。多くの場合、セラミックの被せ物を作り直す必要があり、大きな費用負担が生じる可能性もございます。

>>セラミック矯正の被せ物(差し歯)が臭い・口臭の原因と解決法を解説

セラミック矯正のメリットについて

セラミック矯正のメリットについて

ここまで、セラミック矯正が絶対にダメだと言われる理由についてご説明しました。悪い点ばかりが目立ってしまいましたが、セラミック矯正は実は非常に人気の高い治療です。その理由はやはり、セラミック矯正ならではのメリットがとても多いという点にあるかと思います。

セラミック矯正には、以下のようなメリットがございます。

  1. 治療期間が短く通院回数が少ない
  2. 治療期間中の見た目が気にならない
  3. 歯の色や大きさ、形までこだわれる
  4. 後戻りしない
  5. 治療中に虫歯や歯周病になりにくい
  6. 金属アレルギーの心配がない
  7. 歯列矯正より費用が抑えられる場合がある

>>セラミック矯正のメリット・デメリットについてさらに詳しく

当院のセラミック矯正について

当院のセラミック矯正について

当院では、セラミック矯正のリスクやデメリットは非常に重大なことだと考えており、健康な歯を削るような治療を気軽に受けていただくべきだとは考えておりません。

しかし例えば、結婚式や成人式を控えている方や、どうしても今すぐに歯並びを綺麗にしたい事情がある方にとっては、セラミック矯正のデメリットやリスク以上に、メリットが大きいと判断されることもあるかと思います。

そのため当院では、健康な歯を削ってセラミック矯正を行う場合でも、なるべく歯の健康を損なわずにデメリットやリスクを軽減できるようなセラミック矯正を心がけております。

>>歯の健康を守るための当院のセラミック矯正の取り組み

また、当院では安易にセラミック矯正を受けてしまい、現在何かしらのトラブルを抱えている方や後悔されている方の、セラミック矯正のやり直し(リカバリー)治療を専門的に行っております。

セラミック矯正を行って後悔されている方、セラミック矯正は失敗だったと感じている方は、沢山いらっしゃいます。後悔や失敗の原因は、セラミック矯正そのものではなく、医院選びが良くなかったという場合が多いように感じます。

過去にされたセラミック矯正で後悔していて、セラミック矯正の再治療を希望される方の多くは、一度失敗している以上なかなか再治療に踏み出せないとおっしゃいます。実際にセラミック矯正のリカバリーには高い技術が必要となり、技術が伴わない状態で再治療を行っても、元々の状態よりも悪くなってしまうこともあります。

そのためセラミック矯正の再治療は、どこの歯科医院でも行う事ができる訳ではありません。当院では、セラミック矯正のリカバリーを専門的に行っておりますので、現在セラミック矯正で後悔している、失敗したと感じている方は一度以下のページをご覧ください。

まとめ:安易なセラミック矯正は絶対にダメです

このページでは、ヤバい、絶対ダメだと言われることの多い、セラミック矯正についてご説明しました。

セラミックという素材そのものは利点が非常に多く、適切に治療で使用すれば、患者様の歯の健康に寄与できる素材です。ただしセラミック矯正は、健康な歯を削らなければならない性質上、やはりデメリットやリスクが大きくなりやすいため、注意が必要です。

デメリットやリスクをしっかりと加味していただき、その上でメリットの方が大きいと判断できた場合にのみ、セラミック矯正をご検討ください。実際に当院には、他院で受けたセラミック矯正で後悔している患者様や、セラミック矯正しなければよかったと感じている患者様が、セラミック矯正のやり直し治療を受けるために、日々ご来院くださっております。やり直し治療を専門的に行っており、実際にセラミック矯正で後悔している患者様と日々お会いする当院だからこそ、セラミック矯正を安易に行うことには否定的です。

それでもやはりセラミック矯正を行いたいという場合は、当院までお問い合わせください。当院では、日本でも有数のセラミック専門の歯科技工士と連携し、手作業で精密なセラミックの被せ物の制作を行っております。また当院の院長は噛み合わせの専門医を取得しており、患者様の歯の健康を第一に考えた治療をご提供しております。患者様の歯のご負担を極限まで減らすために日々取り組んでおります。セラミック矯正をご検討されている方は、ぜひ無料のカウンセリングにお越しください。

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