近年、歯の見た目を気にする方が非常に多くなり、大人になってから歯のことで困らないように、お子様のうちから歯列矯正を行うケースが増えました。現在では、小児矯正が増えた結果として、極端に歯並びが悪い大人の方は徐々に少なくなっています。
しかしいくら小児矯正を行っても、成長するにつれ歯列は変わっていくため、多少の歯列の乱れがある方は多く、特に歯列の一部だけの目立つ前歯の歯並びだけを、大人になってから再矯正される方も多くおられます。
『歯の一部だけを矯正したい』『前歯の1本〜2本だけの見た目が気になっている』という方にとても人気が高い治療が、セラミック矯正です。これまでは矯正治療といえばワイヤーを使用する治療が一般的でしたが、近年ではセラミック矯正を選択する方が増えています。
このページでは、一般的な矯正治療と比べて、なぜ前歯の一部だけの矯正にセラミック矯正が優れているのか、デメリットはあるのか、といった内容をご紹介いたします。
当院では日々多くのセラミック矯正を行っております。前歯の見た目を綺麗にしたい、一部の歯だけをセラミック矯正したいという方はもちろん、他院で受けたセラミック矯正のリカバリー治療(再治療)も行っております。セラミック矯正のやり直しは難易度の高い治療のため、どこの歯科医院でも行えるというわけではありませんが、当院ではセラミック矯正のリカバリーを専門的に行っておりますのでご安心ください。
まずは一度、当院のセラミック矯正の症例をご覧ください。症例をご覧いただけば当院の技術力が一目でご理解いただけます。また、当院ではセラミック矯正や他院でのセラミック矯正のやり直しの治療をご希望の方に、無料でのカウンセリングを行っております。お気軽にご相談へお越しください。
前歯1本〜2本を治すならセラミック矯正?ワイヤー矯正?
前歯1本〜2本などの一部分だけを治療する際には、セラミック矯正が適していることが多く、ワイヤー矯正やマウスピース矯正は費用が高額になったり、治療期間が長くなる場合があり、場合によっては1年近く治療に時間がかかることもございます。対してセラミック矯正であれば、1ヶ月前後で治療を完了することができます。
ただしセラミック矯正では、歯を動かすことはできません。歯の位置は変えられないため、治療箇所が前歯の1箇所だけだとしても、大きく歯列から飛び出している歯をセラミック矯正で綺麗にするのは難しい場合がございます。
「軽度の出っ歯」「軽度のすきっ歯」「歯の形や大きさ、色が気になる」といったケースであれば、セラミック矯正が有効になることが多いです。ご自身に適した治療を自己判断するのは難しいと思いますので、ぜひ一度当院やお近くの歯科医院で診断を受けてみてください。
セラミック矯正で前歯の1部分だけ治療するメリットとデメリット
前歯の一箇所だけを矯正したい場合、ワイヤーやマウスピースを使用した部分矯正と、セラミック矯正のどちらかを選ぶ場合がほとんどです。ではセラミック矯正で治療を行う場合、ワイヤーやマウスピースを使用した部分矯正と比べて、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
ここでは前歯の一部分だけをセラミック矯正で治療する場合の、メリット・デメリットについてご紹介いたします。
メリット
前歯の一部分だけをセラミック矯正で治療する場合、ワイヤーやマウスピースで矯正治療を行うのと比較して、以下のようなメリットがございます。
- 治療期間を短縮できる
- 前歯の審美性をより高められる
- 後戻りが起こらない
- 通常は抜歯が必要なケースも非抜歯で治療できることがある
それぞれ詳細をご説明します。メリットよりもデメリットを詳しく知りたいという方は、下にスクロールしていただければデメリットについてもご説明しておりますので、ご覧ください。
①治療期間を短縮できる
前歯1本〜2本のセラミック矯正に限らず、セラミック矯正による治療は、一般的な矯正治療と比較して治療にかかる期間を大幅に短縮することができます。一般的な矯正治療が1年前後〜長いと3年近くかかる場合もあるのに対して、セラミック矯正は1ヶ月~2ヶ月程度で治療が完了します。
歯列全体の矯正治療に1年〜3年掛けるのは受け入れられても、前歯の一部分だけのために長期間の治療を受け入れられる方は少ないのではないでしょうか。その点で、短期間で治療が行えるセラミック矯正のメリットはとても大きいかと思います。
②前歯の審美性をより高められる
セラミック矯正は歯並びだけでなく、歯の色や形、大きさにまでこだわって治療を行えます。例えば前歯が少し大きいことが原因で見た目に目立ってしまっている方は、セラミック矯正の際に前歯を小さくすることで、バランスの取れた自然な見た目を実現することが可能です。
③後戻りが起こらない
歯の位置を動かす歯列矯正の後には、矯正した歯が元の位置に戻ってしまう、後戻りが起こることがあります。前歯1本〜2本の矯正でも、後戻りは起きることがあり、後戻りを防ぐためには保定装置の装着が必要です。保定装置は歯列矯正が終わった後に、さらに2年〜3年装着する必要があります。
セラミック矯正では、そもそも歯の位置を変えないため、後戻りが起きることはありません。また後戻りがないため、保定装置をつける必要もありません。
④通常は抜歯が必要なケースも非抜歯で治療できることがある
通常の歯列矯正では、歯を動かすスペースを作るために、抜歯が必要になることがあります。
対してセラミック矯正では、歯を動かすことはないため、本来抜歯が必要な症例でも抜歯を行わずに治療ができる場合があります。
デメリット
前歯の一部分だけをセラミック矯正で治療することには、デメリットもございます。セラミック矯正で前歯1本〜2本の治療を行うデメリットは、以下の通りです。
- 理想的な歯の形にできない場合もある
- 周囲の天然の歯と見た目が馴染まない場合がある
以下で2つのデメリットの詳細をご説明します。またこれらのデメリットを解消するための方法についても、この後に引き続きご説明させていただきます。
①理想的な歯の形にできない場合もある
セラミック矯正で前歯を少ない本数治療する場合には、理想的な歯の形を実現できない場合があります。
例えば、歯が並ぶためのスペースが足りていないせいで、前歯が飛び出した形の出っ歯だと、セラミック矯正は歯を動かさないためスペースを広げることはできません。この場合は限られたスペースにセラミックの歯を極力綺麗に収める事になるため、歯の大きさを理想的なサイズよりも少し小さくする必要があります。
②周囲の天然の歯と見た目が馴染まない場合がある
セラミック矯正で前歯の一部だけを治療する場合、周囲の天然歯とうまく見た目が馴染まない場合があります。
セラミックという素材そのものは、天然の歯とほとんど変わらない見た目を実現できる素材です。しかし治療を行う歯科医師がセラミック矯正の経験が浅かったり、あまり上手ではないなどという場合には、うまく周囲の歯と馴染むような被せ物を作れない可能性があります。
またセラミック矯正が上手な歯科医師の下で治療を行っても、年月が経つにつれて、セラミックの歯の見た目が周囲の歯に馴染まなくなる可能性もございます。周囲の歯が年月に合わせて徐々に見た目が変わるのに対し、セラミックはほとんど経年劣化をしません。そのためセラミックの歯だけが綺麗すぎる状態で、周囲の歯から浮いてしまう事があります。
前歯のセラミック矯正のデメリットを軽減する方法
前歯1本〜2本だけをセラミック矯正する場合には、理想的な歯の形にできなかったり、周囲の天然歯と違和感が出てしまうようなデメリットがございます。
このようなデメリットを軽減するためには、前歯の1本〜2本だけをセラミック矯正するのではなく、前歯6本以上をセラミック矯正で統一する事がおすすめです。口を開けた時に最も目立つのは、前歯6本〜8本までです。特に6本の見た目に統一感があると、セラミック矯正による違和感がほとんどなくなります。
歯が並ぶスペースが足りておらず、理想的な歯の大きさにできない場合でも、前歯6本分の歯の大きさを全てコントロールすることで、違和感の少ない見た目を実現することが可能です。また前歯6本が全てセラミック矯正で統一されていれば、年月が経って天然歯の見た目が劣化しても、天然歯がほとんど見えないため見た目の違和感は現れにくくなります。
このように、セラミック矯正で前歯の治療を行う場合には、気になる歯の本数が1本〜2本であっても、6本程度まとめて治療することで統一感のある美しい見た目を実現することができます。
前歯のセラミック矯正にぴったりなラミネートベニアについて
前歯のセラミック矯正を行う場合には、通常のセラミッククラウンと呼ばれるセラミックの被せ物とは異なる、ラミネートベニアというセラミックを使用する場合があります。
通常のセラミック矯正が、歯を削ってその上にセラミックを覆い被せるのに対し、ラミネートベニアでは薄い板のようなセラミックを歯の表側に貼り付けます。とても薄いセラミックを歯の表面に貼り付けることで、変色してしまった歯や、形や位置が不正な歯の見た目を、審美的に整えるセラミック矯正治療の技法です。
『歯を削りたくないのでセラミック矯正はしたくない』という方も多いかと思いますが、ラミネートベニアでごくごく薄いセラミックを歯の表面に貼り付けるだけなので、歯の表面をごくわずかに削る、もしくは全く歯を削らずに治療する事も可能です。当院では最大でも0.5mm程度しか歯の表面を削りません。
以前は強い力がかかるだけで簡単に取れてしまうと言われていたラミネートベニアですが、近年では歯との結着力がより強いものが開発されており、簡単に取れたり割れたりすることはほとんどなくなっています。
実際に当院でラミネートベニアを使用して前歯のセラミック矯正を行った症例もございます。ぜひ一度ご覧くださいませ。
>>尖っている前歯をラミネートベニア(セラミック)で治療した症例
まとめ:前歯の一部分の治療はセラミック矯正が有効です
このページでは、なぜ前歯の一部分の治療にはセラミック矯正が有効なのか、前歯のセラミック矯正のメリットやデメリットについてご紹介しました。
前歯の一部分だけを治療したい場合、治療期間が長いワイヤー矯正やマウスピース矯正よりも、短期間で治療が完了するセラミック矯正を選ぶ方は多いです。またセラミック矯正の特徴として、歯の色や形、大きさにもこだわって治療を行えるため、審美性の求められる前歯の治療には適しています。
ただし前歯の1本〜2本だけをセラミック矯正で治療すると、周囲の天然歯と見た目がうまく馴染まずに、違和感が出てしまう場合もございます。そういった事態を回避するためには、思い切って前歯を6本程度をセラミック矯正で統一することで、違和感のない美しい見た目を実現しやすくなります。
また、歯を削りたくないので、セラミック矯正はやりたくないという方にはラミネートベニアという方法がおすすめです。当院のラミネートベニアは、歯をほとんど削ることなく、最大でも0.5mm程度歯の表面を削るだけで治療を行うことができます。天然の歯の健康をほとんど損なうことなく治療ができるので、とても人気の高い治療法です。
>>尖っている前歯をラミネートベニア(セラミック)で治療した症例
当院では日々多くのセラミック矯正を行っております。前歯の見た目を綺麗にしたい、一部の歯だけをセラミック矯正したいという方はもちろん、他院で受けたセラミック矯正のリカバリー治療(再治療)も行っております。セラミック矯正のやり直しは難易度の高い治療のため、どこの歯科医院でも行えるというわけではありませんが、当院ではセラミック矯正のリカバリーを専門的に行っておりますのでご安心ください。
また、当院ではセラミック矯正や他院でのセラミック矯正のやり直しの治療をご希望の方に、無料でのカウンセリングを行っております。お気軽にご相談へお越しください。