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前歯6本のセラミック治療の費用はどれくらい?

前歯のセラミック矯正を行う際には、周囲の歯との色調を合わせるため、複数本の歯をセラミックにすることが多々あります。中でも最も多いパターンが、前歯6本をセラミックにするパターンです。そもそも前歯のセラミック矯正は前歯6本を一度にセラミックにするという意味だと思っていた、という方も多いのではないでしょうか。

このページでは、前歯6本をセラミックにする際にかかる費用について、選択したセラミックの種類に応じた費用相場をはじめ、前歯6本のセラミックを検討されている方が抱くであろう疑問を徹底的に解説します。

また当院で前歯6本セラミックを行った際の実際の症例などもご紹介しますので、前歯6本セラミックに興味があるけれど、イメージが湧いていない、どんな見た目になるのか色々な医院の症例を見てみたい、という方はこのままぜひ読み進めてみてください。

当院では難易度の高いセラミック矯正を専門的に行っており、前歯6本セラミックや他院のセラミックの再治療など、高いレベルの技術と知識を要求される治療も積極的に対応しております。前歯6本セラミックを検討されている方や、他院で行ったセラミック矯正の仕上がりにご不満をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。初回カウンセリングは無料で行っております。

前歯のセラミック矯正は6本以上が主流

前歯のセラミック矯正は6本以上が主流

前歯のセラミック矯正は6本以上で行うのが主流です。口を開けた際によく見える範囲の歯は6本〜8本ほどまでで、前歯6本をセラミックで矯正することで、高い審美性を担保しやすくなります。4本や2本でも周囲の天然歯に馴染むようにセラミックを入れることは可能ですが、一般的に多いのは6本以上となります。

実際に当院ヤスデンタルクリニックでも前歯6本セラミックでの治療をご希望される方がとても多く、費用についての問い合わせもよくいただきます。また前歯8本でのセラミック矯正を希望される方も少なくありません。

そこでこのページでは、セラミック矯正の費用を、使用する素材や施術方法ごとに1本あたりの費用相場についてご説明します。前歯6本セラミックをご希望の方は1本あたりの費用を6倍にすれば6本分、前歯8本セラミックをご希望の方は8倍にすれば8本分、という形で大まかな費用相場がご理解いただけるかと思います。

前歯6本セラミックの費用相場はいくら?

前歯6本セラミックの費用相場はいくら?

セラミック矯正の費用は、使用するセラミックの素材や施術方法によって異なります。また同じ素材、同じ施術方法でも、歯科医院によって費用は異なるため、あくまでも相場として考えていただくようにお願いします。また参考までに、当院で実際にご提供している価格についてもご紹介します。

素材ごとのセラミックの費用

セラミック矯正の素材は、大きく6つに分けられます。ラミネートベニアは素材の種類ではなく手法の名前ですが、今回はわかりやすく表の中にまとめさせていただきます。

セラミック矯正の素材費用相場(1本あたり)
オールセラミック(E-max)¥100,000〜¥200,000
オールジルコニア(フルジルコニア)¥100,000〜¥150,000
ジルコニアセラミック(PFZ)¥100,000〜¥200,000
ハイブリッドセラミック¥50,000〜¥130,000
メタルボンド(PFM)¥80,000〜¥150,000
ラミネートベニア¥100,000〜¥200,000

オールセラミック(E-max)

オールセラミック(E-max)

最も有名なセラミックの素材で、セラミック矯正と言えばオールセラミック、という歯科医も多い素材です。天然歯に近い見た目ですが、近年では後述するジルコニアセラミックという素材が開発されたこともあり、目に見える範囲のセラミック治療で使用されることは徐々に減ってきました。

特に天然歯と並ぶと見た目の違和感が出やすいため、当院では前歯6本や8本などのセラミック矯正の際に使用することはあっても、天然歯との調和が求められる少ない本数でのセラミック矯正ではあまり使用しません。

オールジルコニア(フルジルコニア)

オールジルコニア(フルジルコニア)

人工ダイヤモンドと形容されることもある、ジルコニアという素材を使用しています。非常に硬く頑丈なので耐久性に優れますが、硬すぎるため噛み合わせの歯に悪影響を及ぼすことが懸念されます。また白くて美しい素材ですが、透明感がないため、天然歯に近い見た目を再現することが難しく、人工的な色味になってしまう可能性があります。

そのため当院では基本的にはオールジルコニアは使用致しません。

ジルコニアセラミック(PFZ

ジルコニアセラミック(PFZ)

硬く丈夫なジルコニア製の土台となるフレームに、透明感があり色を自在に作製できるセラミックを焼き付けて作製する2層構造のセラミックです。さまざまな色合いを作製でき、透明感もあるため、天然歯に近い自然な美しさを表現できます。

また、表面に焼き付けるセラミックは、天然歯と同程度の硬さのため、噛み合わせの歯を痛めることもありません。当院で、一番お取り扱いが多く、ご希望される患者様が多いのがジルコニアセラミック(PFZ)になります。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、保険診療でも使用されるレジン(歯科用プラスチック)にセラミックの微粒子を混ぜ込んだ素材です。レジンを使用する分、費用が抑えられるのが特徴です。

レジンは、審美性や耐久性はセラミックやジルコニアと比較して低くなり、唾液や食事に含まれる水分で変色してしまうため経年劣化が起きてしまいます。費用は抑えられますが、費用対効果があまり良くない為、当院では使用しておりません

メタルボンド(PFM)

メタルボンド(PFM)

数十年前の自費治療でよく使用されていたセラミックの被せ物です。表側はセラミック、裏側の土台となる部分は金属で構成されています。金属を使用するため耐久力に優れますが、光を全く透過しないため、透明感がなく審美性に劣ります。

オールセラミックやジルコニアセラミックの登場とともに使用されることが少なくなった素材で、当院でもセラミック矯正では使用しておりません。

ラミネートベニア

ラミネートベニアは素材の名前ではなく、セラミック矯正の手法の名前となります。通常のセラミック矯正が、歯を削ってその上にセラミックを覆い被せるのに対し、ラミネートベニアでは薄い板のようなセラミックを貼り付けます。

通常のセラミック矯正と比べて歯を削る量を大幅に減らせるという利点があり、当院では最大でも歯の表面を0.5mmしか削りません。症例によっては、歯の表面を全く削らずに治療できることもあるため、歯の健康を損なわずに治療ができます。

適応できる症例が限られ、また治療の難易度が非常に高いので対応できる医院が限られますが、当院ではラミネートベニアの症例も多数ございます。

治療の種類や治療箇所によって変動する費用

セラミックによる治療は、主に前歯6本〜8本に対して行うセラミック矯正以外にも、目的に応じた治療方法があります。『被せ物なのか詰め物なのか』『前歯なのか奥歯なのか』によって、同じ素材を使用しても費用が変動します。

セラミッククラウン(被せ物)

セラミックの被せ物です。歯をすっぽりと覆い隠す形になるため、歯の審美性を回復するのに適しており、セラミック矯正では基本的にはセラミッククラウン(被せ物)が使用されます。また虫歯が進行した状態の奥歯なども、セラミッククラウンで治療を行う場合があります。

セラミッククラウンは同じ素材でも奥歯より前歯の方が費用が高額になります。前歯のクラウンの方が形態を作成するのが難しく、何より審美性の高さを求められ、奥歯のクラウンと比較して作成が複雑になる為、費用が高くなります。

参考までに当院の場合は、以下のように費用が変わります。

  • 前歯のセラミッククラウン:¥198,000(税込)
  • 奥歯のセラミッククラウン:¥165,000(税込)

セラミックインレー(詰め物)

セラミックの詰め物です。軽度〜中等度な虫歯で歯の一部だけを削った際などに、削った部分だけを補うような使い方をします。奥歯の修復でも銀歯などを使用すると、大きく口を開いた際に目立ってしまうことがありますが、セラミックインレーであれば一見して詰め物が入っていると気付かれることがほとんどない見た目に仕上げることができます。

参考までに当院の場合は、治療費用は以下のようになります。

  • セラミックインレー:¥66,000(税込)

このように、クラウン(被せ物)なのかインレー(詰め物)なのか、前歯なのか奥歯なのか、といった要素によって、素材が同様でも治療費用が異なります。

歯科医院によって変動する費用

自費治療全てに共通することではありますが、前歯6本セラミックや前歯8本セラミックを行う際の費用は、歯科医院によって大きく値段が変動します。例えばオールセラミックの費用相場が1本あたり¥100,000〜¥200,000と差があるように、医院によっての値段の差はかなり大きくなります。

前歯6本セラミックの治療費用が医院によって大きく変動する理由は、前歯のセラミック矯正は審美性の確保が不可欠である、という点が挙げられます。審美治療は歯科医の技術によって仕上がりが大きく変わるため、経験豊富な歯科医の治療を受けるためには必然的に費用が高くなります。

一例として以下のような状況を考えてみてください。

  • 年に2〜3回しかセラミック矯正を行わない、経験の浅い歯科医の治療費用が¥100,000
  • 毎週セラミック矯正を行っている、経験豊富な歯科医の治療費用が¥200,000

少し極端な例ではありますが、実際に歯科医の技術や経験、知識は治療費用に反映されることが多々あります。そのため、あまりにも費用が安い歯科医院で治療を受けるのは少し不安に思われる方もいらっしゃると思います。

だからといって、費用が高額な歯科医院はセラミック矯正が上手なのかというと、そうではない場合もございます。自費診療は治療費用を歯科医院が自由に決めるので、あまりセラミック矯正が得意ではなくとも費用は高額に設定している場合があります。

前歯6本セラミックをご検討されている方は、費用だけで医院を選ぶのではなく、歯科医院のセラミック矯正の症例を確認するのがおすすめです。症例を確認すれば、どのような仕上がりになって、どれくらいの費用がかかるのか、一目で確認することができます。セラミック矯正に自信のある歯科医院であれば、ホームページにたくさんの症例を掲載しているのではないでしょうか。

当院で実際に行った前歯6本セラミックの症例と費用

ここでは、当院で実際に行った前歯6本セラミックを1症例ご紹介します。症例一覧のページには、他の症例も掲載しておりますので、ご興味をお持ちいただいた方はぜひご覧くださいませ。

患者様の主訴とご要望

患者様の主訴とご要望

数年前に他院で行った前歯6本のセラミックが、年数を経てセラミックと歯茎の隙間が空いてしまい黒くなってしまいました。また歯茎の腫れの症状も気にされており、当院にセラミック矯正のリカバリー治療(やり直し)のためにご来院されました。

主訴はセラミックと歯茎の間の隙間についてと、歯茎の腫れについてでしたが、ご要望を伺う中で『セラミックの色味も自然な感じにしたい』とのことでしたので、より自然な色味に仕上がるように対応いたしました。

治療後の仕上がり

治療後の仕上がり

歯茎の高さを合わせる処置や虫歯菌の除去などの処置を経て、最終的に完成した前歯6本のセラミックの被せ物を装着しました。透明感のある美しいセラミックの被せ物を作成し、より自然な見た目になるように調整を行いました。セラミックも完全に歯茎に馴染み、どこから見ても天然の歯のようなセラミック治療を行うことができました。

セラミック矯正のリカバリー

治療後は、セラミックの隙間も空かない精度の高いセラミックを装着している為、隙間から虫歯菌が入り込むことはありません。また全てのセラミックを1本1本、本来の歯と同じように独立させている為(連結していない)、歯磨きをきちんと行う事ができ、汚れが溜まりにくく、歯周病に罹りにくい環境になりました。そして何より、患者様のご希望であった自然な天然の歯のような綺麗なセラミック治療を行う事ができました。

年代・性別30代女性
主訴セラミックの隙間が黒い、歯茎が腫れている、色味や形を自然なものにしたい
治療内容ジルコニアセラミック(Porcelain Fused Zirconia)6本
費用¥180,000×6本
期間9ヶ月
リスク・副作用きちんとした診査診断を行わないと、セラミックの破折や脱離が起こることがあります

当症例についてさらに詳しくご覧になる方はこちらから

>>セラミック矯正後に虫歯や歯周病になってしまった前歯をリカバリーした症例

当院ではこのように、他院で行った前歯6本セラミックのリカバリー治療という、非常に難易度の高い治療も問題なく対応することが可能です。セラミック矯正の仕上がりに満足できていない、数年で見た目が悪くなってしまった、などさまざまなトラブルを抱えた患者様が、日々セラミック矯正のリカバリーをご希望して当院にご来院くださいます。初回カウンセリングは無料ですので、ぜひお気軽にご来院ください。

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