数年前にしたセラミックの隙間が空き黒くなっているのと、歯茎が腫れていることを気にされ来院されました。またセラミックの色味も自然な感じにしたいとご希望もお持ちでした。
セラミック矯正とは
セラミック矯正は、元々の自分の歯の上に、セラミックでできた被せ物を被せることで、歯の形や向きを整えて綺麗な歯並びに見えるように調整する治療です。
歯を動かす訳ではなく、歯を削ってその上にセラミックの被せ物を被せるので、厳密には矯正治療というよりも、審美治療というのが適しているかもしれません。
セラミック矯正とよく比較される、ワイヤー矯正やマウスピース矯正は、歯を動かして矯正するため、「歯を動かすかどうか」が大きな違いとなります。
臨床例
治療前
治療前の状態では、セラミックと歯の隙間が空いている為、虫歯菌が入り込み黒くなっており、笑った口元ではセラミックの縁が黒く見える状態でした。また前歯のセラミックが全て連結されている為、歯ブラシが届きにくい状態となり、汚れが溜まり歯周病の状態になっていました。歯茎が炎症を起こし、ブヨブヨに腫れており、画面右側の歯からは膿も出ていました。
治療開始(初期治療)
まずは、中の虫歯治療を行い、土台を全て金属を使わない審美的なファイバーポストでやりかえを行いました。それと同時に、歯磨きがきちんと行えるような仮歯に置き換えて、歯石の除去など歯周病治療を行い、歯茎の炎症を抑えていきます。この患者様では、歯周病が歯茎の中深くまで進行していた為、さらにアドバンスな歯周病治療が必要になります。
歯冠長延長術
基本的な歯周病治療が終わった状態で、歯周病的、審美的な評価を行います。上側のお写真では、左右で歯茎の高さが大きく違うため、このままセラミックを入れても斜めに傾いた感じのセラミックになってしまいます。その歯茎の高さを揃えるために、歯冠長延長術を行いました。またこの歯冠長延長術で歯茎内部深くまで進行した歯周病菌を徹底的に除去することができます。
セラミックの型取り時
全ての虫歯治療・歯周病治療が完了した状態です。歯茎も炎症が完全に治り、段差のない健康的な環境になり、歯の土台もセラミックが外れない理想的な形態に整っている状態です。
治療後
治療後は、綺麗なスマイルラインになり、笑うと口元の印象も大きく変わりました。
セラミックも健全に歯茎に馴染み、どこから見ても天然の歯のようなセラミック治療を行うことができました。
治療前後の比較(口元)
歯冠長延長術で歯の長さを長くしているため、笑っても歯茎が見える事がなくなり、スマイルに調和した綺麗な口元の印象になりました。
治療前後の比較(口腔内)
治療後は、セラミックの隙間も空かない精度の高いセラミックを装着している為、隙間から虫歯菌が入り込むことはありません。また全てのセラミックを1本1本、本来の歯と同じように独立させている為(連結していない)、歯磨きをきちんと行う事ができ、汚れが溜まりにくく、歯周病に罹りにくい環境になりました。そして何より、患者様のご希望であった自然な天然の歯のような綺麗なセラミック治療を行う事ができました。
当院では、やり直しが難しいセラミック矯正のリカバリーを行う事ができます。
年代・性別 | 30代女性 |
主訴 | セラミックの隙間が黒い、歯茎が腫れている、色味や形を自然なものにしたい |
治療内容 | ジルコニアセラミック(Porcelain Fused Zirconia)6本 |
費用 | 18万×6本 |
期間 | 9ヶ月 |
リスク・副作用 | きちんとした診査診断を行わないと、セラミックの破折や脱離が起こることがあります |
前歯の見た目でお困りの方は、是非一度ご相談下さい。
当院では初診時無料カウンセリングを行っております。
YASU DENTAL CLINIC
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監修者情報
松井 泰隆 YASU DENTAL CLINIC 院長
東京歯科大学を卒業後、京都大学医学部附属病院で口腔外科を学び、その後審美歯科やインプラント治療を行う医療法人に勤務し分院長などを歴任。